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2008年3月20日 (木)

アーサー・C・クラーク死去

『2001年宇宙の旅』の脚本家、アーサー・C・クラーク死去 - goo 映画

巨星逝く。

アーサー・C・クラークと言えば「ネット(web)」がまだ研究機関や
大学などで運用されていて「一般人もアクセスしてもいいよ」
というレベルのころにいち早く

「ウィルスを流してネットの交通を意図的に妨げる人間
には死刑を適用すべきだ」

という主旨の発言を明快にしていた。
日本でもその昔、川に毒水を流した人間は問答無用で極刑だったとか。

さて

「2001年宇宙の旅」は原題は

  2001: A Space Odyssey

と言ってタイトル自体がシェイプされた極めて優れた
「デザイン」となっていることはよく知られている。
映画で使用されるフォントの『形状自体』にも恐らく
監督のキュブリック(1999年死去)とアーサー・C・クラーク
はそれなりの拘りと決定までの時間を費やしているはずだ。

邦題の「2001年宇宙の旅」は公開当時の60年代後半の日本の
高度経済成長期の

このまま行けば自分等のひひ孫あたりは宇宙に行くんちゃう?

という"気分"が何となく出ているような呑気な雰囲気が
どことなく漂う。

「2001年宇宙の旅」はこれからきっと人類が続く限り
語り継がれていく超級の名作映画であろうが私としては

キュブリックの実像に迫ったドキュメンタリー番組で
ある詩人が言っていた評が正鵠を射ていると常々思う。

曰く

「映画"2001: A Space Odyssey"は宇宙を『不可知』として
描いた最初の作品である」

宇宙とはきっと不可知であろう。我々の種の人類にとって
宇宙が不可知でなくなる日は残念ながら来ないであろう。

そして後続のSF映画で果たして宇宙を『不可知』なものとして
描けた作品がただの一作でもあったであろうか。

後続の全ての作品の宇宙のシーンはただのストーリー進行上の
添え物に過ぎないかこの作品の下手なパロディに過ぎないのでは
ないだろうか。製作者の意図とシーンの創造に費やした資金は
別として。

私は畏敬の念をこめて思う。

「映画"2001: A Space Odyssey"は宇宙を『不可知』として
描いた最初の、そして最後の作品である」

と。

お疲れ様でした。そして奇跡の作品をありがとうございました。

40年来の友人によるアーサー・C・クラークへの弔辞

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映画」カテゴリの記事

コメント

不可知
実は世の中のものは全て不可知なのかもしれない
知ったようなフリをしているだけ
知ったような気になっているだけで・・・

僕たちは科学がいつか全てのものを解明し説明してくれると思っているが
はたしてそれは可能で
また、正しいことなのか・・・

投稿: 万物創造房店主 | 2008年3月24日 (月) 17時24分

>知ったようなフリをしているだけ
>知ったような気になっているだけで・・・
これは押井守氏が昔から語っている
主要なテーマすね。

>科学がいつか全てのものを解明し説明してくれる
とりあえず世界が今よりはよっぽど平和になる
手段を現代科学はもう充分指し示してくれている
と私はよく思うのですが「社会」が全く科学に
追いついていないすね。最近では恣意的に遅れて
いるというか。。

投稿: kuroneko | 2008年3月24日 (月) 23時34分

>押井守氏が昔から語っている主要なテーマ
そうなんですか

僕は心理学・漢方なんかを学んだときに科学・西洋医学の限界を感じました
そして
結局、子供の頃から教えられてるからなんでも科学で解釈するようになってるだけで
実は
科学という価値観を疑い
それ以外の他の価値観も併用することって重要じゃないのかな
と思うに至り

結局、科学も宗教のひとつでしかなく
現象の解説を行ってるにすぎない
たぶん
僕たちは本当のこと(いわゆる宗教的に言えば真理ですよね)を何も知ることなく
過去に誰かが作り上げた理論で理解したような気持ちになっているだけではないか

つまりkuronekoさんの言う不可知を感じるようになったわけです

投稿: 万物創造房店主 | 2008年3月25日 (火) 15時15分

>そうなんですか
そうなんです。(^^)
もう十数年「主観と自己」と「他者」とかと
「事実の認識の共有の嘘」とかの関係について延々述べ
てますね彼は。「事実という共通認識の不可能性と欺瞞」
は彼の作品の多くの隠れテーマでもあります。

>誰かが作り上げた理論で理解したような気持ち
>になっているだけではないか
ここから抜け出すだけで人生丸ごとかかります
よね。

>現象の解説を行ってるにすぎない
「どのように」(how)現象が起こるかは物凄く
判ってきて日々解明されているけど
「なぜ」(why)起こるかは極論すると
ほとんど何も判っていない。でも判ろうと
する飽くなき姿勢そのものがとても大切
で倫理とかにも繋がっていくと最近は強く思い
ます。

投稿: kuroneko | 2008年3月26日 (水) 02時00分

そうですよね
結局、物事の根源を説明しようとすると
倫理とか宗教とか
そのへんでしか説明しようがないんですよね

でも科学はそれを否定しちゃうから
結局、大きな部分が空っぽのものになっちゃうというか
科学で見える範囲でしか物事が考えられなくなっちゃうんですよね

投稿: 万物創造房店主 | 2008年3月27日 (木) 15時21分

>そのへんでしか説明しようがない
僕は何だか生きている間に科学で説明できて
しまうパラダイムシフトに遭遇しそうな予感
があります。今すでに起きているとも言えま
すね。

>科学で見える範囲でしか
科学であれ宗教であれ哲学であれ政治であれ
経済であれ一つの物差しでしか見ていない
意見に集団が従うのは本当に良くないし
馬鹿馬鹿しくて恐ろしいことだといつもいつも
思います。
最近梅原猛氏の「空海の思想について 」という
本(というかエッセイ)読みましたが空海のやろうとしたことは
コンピューターの無い時代にOS(オペレー
ティングシステム)『だけ』を先に作ろうと
したのではないかと漠然と思い、宗教と科学
(技術)は融合できるというか近いものでは
ないかとも思います。如何わしいのは全て
論外ですが(^^)

投稿: kuroneko | 2008年3月28日 (金) 01時02分

空海についてはあんまり詳しくもないのですが
あの密教というものはあらゆる宗教の集大成だと思います
神道、仏教、チベット密教、ヒンズー教etc. が融合した、あらゆるフォーマットに対応できる宗教
WINでもマックでもUNIXでもOKみたいな

>宗教と科学(技術)は融合できる
これは僕も思いますね
僕の感覚では補完し合うという感じですけど
でも今の教育ではちょっと・・・

今日の新聞に「神話や宗教も教科書に載せるよう文科省が指示した」ってのが載ってたんで
今後に期待もしてるんですけどね

投稿: 万物創造房店主 | 2008年3月28日 (金) 18時47分

とりあえず「宗教」そのものには
昔も今もそれほど興味無いのですが
空海とか親鸞とか人そのものにはそこそこ
興味ありますね。空海は何だかとても
人間臭い感じがして(宗教の開祖にして
著書を多く持つという他に類を見ない
キャリア)特別に興味があります。
>神話や宗教も教科書に載せるよう
これは私は期待出来ません(--;)
教育者達"自身"がレベルアップすべき
なのに見てくれのいい「箱」だけ持っ
てきてもどうなんだろうと思います。
自分達の権威の固定化の強化に利用するだけ
なんじゃないかという危惧もあります。

投稿: kuroneko | 2008年3月29日 (土) 00時45分

>神話や宗教も教科書に載せるよう
まぁちゃんと教えられるかどうかは現場の先生次第な感はありますが
その先生たちも古事記や日本書紀をちゃんと習ってこなかった世代ですからねぇ

でもとりあえず
教科書に古事記や日本書紀の内容が日本の歴史の一部としてちゃんと載るのはいいことだと思います
教科書にさえ載れば、そこから興味を持って調べる子供も増えるかもしれませんし

>権威の固定化
それは考え過ぎじゃないでしょうか
古事記や日本書紀を勉強したからって
天皇があの感じじゃ
権威と結びつくなんてことはないと思います

投稿: 万物創造房店主 | 2008年3月31日 (月) 16時54分

>古事記や日本書紀をちゃんと習ってこなかった世代
彼らがまず「ちゃんと」載せられるのかどうかと
(まあ載せるのはせんせ方じゃないけど)
「ちゃんと」教えられるのかは何だか心細い限りす。

>教科書にさえ載れば、そこから興味を持って調べる
これはその通りですね。せんせ方が余計な知識を
生徒に植えつけないでナビゲーターに徹すればいいの
だと私は思います。

>権威と結びつくなんてことはない
何だか芯が無さ過ぎて"逆に針が触れるのでは"
とついつい市井の民の一人としてどうしても
心配してしまます。

万物創造房店主さんは一翼の一端(^^)は担ってる
のですよね。どうぞ頑張ってください(^^)/

投稿: kuroneko | 2008年4月 1日 (火) 00時42分

>逆に針が触れるのでは
まぁムリでしょう・・・

僕はまず天皇を世界遺産登録すべきだと思いますね
世界で現存する最古唯一のエンペラーですからね
2668年も王朝が続いてる国なんて他にひとつもありませんよ
世界でめちゃレアです
それから
エンペラーはキングより地位が上なんで
実はエリザベス女王より上座なんですよね
当然、プレジデントよりもです
だから海外ではかなり天皇の扱いってすごいちゃんとしてるんですよね
でも逆に日本人はそういうのがちゃんとできてないですよね
それってけっこう恥ずかしいことじゃないかと思うのです

>一翼の一端
世界史じゃないですからねぇ・・・
「くじら肉と犬肉」とか「茶」とか食文化を語る時はけっこう政治経済・世界史っぽくなりますけどね
「茶」だけで1時間しゃべる家庭科の先生なんて僕ぐらいでしょうけど・・・
「茶」は面白いですよ
空海も宗教もアヘン戦争も薬も色々関係ありますからねぇ

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 1日 (火) 16時39分

>まぁムリでしょう・・・
東京では[石原閣下]が銀行の経営管理はそっちの気
で何だか頑張っていらしたようですが
無理のままでいて欲しいものです。
>天皇を世界遺産登録
まあこれも昭和という時代の経緯から自分の生きてる
間くらいは無理でいて欲しいっす
でも自分は明治・大正・昭和・平成の"天皇家そのもの"
には割りと好意と興味は持ってますね。
>それってけっこう恥ずかしいこと
まあここまで来てしまったら流石に
他にやることが沢山ありますね(^^;)
"問題山積"(モンダイサンセキ)って何か
日本語のまま海外で通じる気がしますよ
>「茶」は面白いですよ
本当に面白そうですね。
週間モーニングの「へうげもの」
っていう漫画が"茶"をテーマにした漫画としては
とてもいい線いってるのではと勝手に思ってます。
たまにしか読まないけど
>空海も宗教もアヘン戦争も薬も色々
今度是非お聞きしたいものです(^^)/

投稿: kuroneko | 2008年4月 2日 (水) 01時08分

>昭和という時代の経緯
まぁでも
経緯はどうあれ
形もどうあれ
日本が現存してるっていうことは
とりあえず、あの選択は正しかったのではないかと思いますね
負けちゃいましたけど・・・

特定アジアは文句ばかり言いますが
台湾・インドネシア・インド・タイなんかでは逆に評価高いですからね
インドでは日本軍とインド軍が協力して独立を勝ち取った映画とかも製作されてるみたいですし

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 3日 (木) 19時56分

それでは簡単に

>空海
唐から茶の苗木を持って帰って来てるみたいですね
それというのも
仏教と茶が密接な関係にあったからなんです

>宗教
もともとは禅の修業時に頭をはっきりさせ目を覚まし集中するために使われたみたいですね

>アヘン戦争
アヘン戦争のもともとの原因は英の対清貿易赤字ですが
その主な貿易品が茶なんです
英=紅茶のイメージがありますが
実はヨーロッパでは茶が栽培できません
だから全てアジアの方から買ってるわけです
で、国家予算並の赤字になっていたみたいです

>薬
茶はもともと薬として使われてて
薬効もけっこうあるんですよ

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 3日 (木) 20時07分

>あの選択は正しかったのではないかと
うーんコメント欄で扱うにはとても巨大過ぎる
テーマすね。私はもろもろの状況からいって
"選択する余地が無くなった"という解釈を
しています。それでも"あの選択"は多くの
優秀な人材を失ったという意味で間違っていた
と思います。単に戦争はいけないとかそういう
ことではなく。

>インドでは日本軍とインド軍が協力して
まあこれは当事者の目になればどんな組み合わせ
にもなりますね。戦争の愚かさ馬鹿馬鹿しさって
実はそんなところかもしれません。

>実はヨーロッパでは茶が栽培できません
これは「へぇ~」ですね(^^)
イギリスが茶を買っていたのは何度も
授業で出てきたけどこういう気の利いた
一言を先生はなぜ仰ってくれないのでしょう。。

>薬効もけっこうある
血行を良くしてくれる気は飲んでいてしますね。

投稿: kuroneko | 2008年4月 4日 (金) 00時36分

>優秀な人材を失ったという意味で
まぁ
そのおかげで日本が存続してるというのもありますし
歴史って
偶然であり
でも必然な気もするんですよね
だから現在がとりあえずOKなら過去もOKしかありえないと思うんです
アメリカに負けて
アメリカに統治されたことも含めて
それでやっぱり
大切なのはこれから先どういう方向へ行きたいのかですよね
>どんな組み合わせ
でも現在はその色々な組み合わせもちゃんと教えないですからね
例えば大東亜戦争の「有色人種vs白人」っていう視点は
アメリカに遠慮してか
まったく無視されてますからねぇ
日本はイタリア・ドイツと三国同盟を結ぶわけですけど
偶然か必然か
ゲルマン民族とかイタリア民族とかは白人の中でも差別されてたり
白人の仲間に入れてもらえない人たちだったりするんですよね

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 4日 (金) 17時17分

"選択する余地が無くなった"というのは僕も思いますね
アジアのちっぽけな一後進国だった日本が
よくまぁその状態でよく生き残れたもんだと・・・

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 4日 (金) 17時22分

>現在がとりあえずOKなら過去もOKしかありえない
これは私個人としては同意はできないすね。
理由をきちんと説明できない自分がもどかしい
ですが。。ただ正論ではあるとも思います。

>大切なのはこれから先どういう方向へ行きたいのか
これは全く同感ですね。で、どういう方向へ
行きたいのかはオープンソース化することが
とても大事だと思います。

>アメリカに遠慮
これ以上遠慮できない極限まで遠慮していますよね。
自分の家の目の前で惨劇が起きても抗議すら
まともに出来ないし自主的な解決は不可能だし。
未だ占領中という感じです。

>"選択する余地が無くなった"というのは僕も思いますね
開戦に踏み切るまでの段階を追っていくと本当に
水が干上がっていくようにジワジワ内憂外禍で追い込まれ
ていってますね。今後の日本に活かすヒントも
全くもって盛りだくさんです。

>よくまぁその状態でよく生き残れたもんだ
どうして生き残れたのか、これからどうやって
生き残っていくのか、、私は"多様性"を
残していくことが一つはほぼ絶対的に
大切なことではないかと思います。

投稿: kuroneko | 2008年4月 5日 (土) 01時31分

>現在がとりあえずOKなら過去もOKしかありえない
まぁなんというか
1つの事象に対して必ず多かれ少なかれ、いい面・悪い面が絶対にあるんですよ
だから例えば
「ヒットラー=悪」じゃなくて
ヒットラーは善でもあり悪でもあり、過去の事象として善悪抜きにとらえるべきだと思うのです
タイムマシンが
過去に戻ってヒットラーを若いうちに殺せば世の中はよくなるのか?
とか言ってみても
今よりよくなるか悪くなるかなんて誰にもわからないし
結局
歴史を善悪で論じてる間は民族主義的な自縛から逃れられないと思います

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 6日 (日) 17時01分

>ヒットラーは善でもあり悪でもあり
「善でも悪でもない」とした方がいいかもしれません。
勿論当時を生きた人はもっと感情的に捉えて構わない
のですが。

>過去に戻ってヒットラーを若いうちに殺せば
これは意味の無い問いかけですよね。

>今よりよくなるか悪くなるか
このロジック自体も本当は無意味ですよね。
「今」という言葉も実は非常に捉え難いわけだし。

>歴史を善悪で論じてる
最近はこういう捉え方ではなくなってきて
いるのではないでしょうか。どこに「軸」を
置くかという大きな問題もありますが。


>民族主義的な自縛
「民族主義的」も「自縛」もとても大きな言葉ですよね。
この言葉をキーにして本が何十冊も書けてしまうし、
日本だけでも何百通りの異なった「民族主義的な自縛」
があることか。。
主張している人の根拠を含めて全部を一覧にしてみると
それなりに面白いかもしれませんね。

投稿: kuroneko | 2008年4月 7日 (月) 00時38分

>最近はこういう捉え方ではなくなってきて
どうでしょうねぇ・・・
少なくとも
沖縄の集団自決の件も「日本軍=悪」の考え方オンリーで集会までやってますからねぇ
中韓の教科書はあらゆる悪いことの根源は全て日本みたいな書き方ですし

スケープゴートと言うか
支持を得るために悪を仕立てるというやり方は未だ使われ続けてますね

投稿: 万物創造房店主 | 2008年4月 8日 (火) 16時43分

>集会までやってますからねぇ
とりあえず集会やるなというのもどうかと
思います。ずっと議論し続けていけば
いいのではと私は思います。どちらかに
まとめてしまうワケにもいかない。。

>悪いことの根源は全て日本
まあスケープゴートって無くならないもの
ですよね。事実を弛まず積み上げていけば
いいのではないでしょうか。

>支持を得るために悪を仕立てる
世界中で行われているスキームすね。
一番最初にやったのはどこの誰なんでしょうね。。

投稿: kuroneko | 2008年4月 8日 (火) 22時52分

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