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2008年5月 9日 (金)

映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」

2008年に見た映画(八)「クローバーフィールド/HAKAISHA」

原題名: CLOVERFIELD
監督: マット・リーヴス
出演: マイケル・スタール,リジー・キャプラン,ジェシカ・ルーカス
時間: 1時間25分(85分)
製作年: 2008年/アメリカ
(渋東シネタワーにて鑑賞)

2008年5月鑑賞
(満足度:☆)(5個で満点)

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『映画』として観た場合は☆1個。破壊映像は一応凄いので

+ ☆1 個

なのだけれど、何せこの映画、
手ブレがひどすぎる。
とりあえず本作を観るにはまず、酔い止め薬が必要。

手ブレは展開していく映像が事件に遭遇した民間人の持つカメラ視点
という設定で意図的な効果であるが前半は緊迫感を煽って抜群の効果が
あったけど後半はマイナスでしかないと思った。

揺れの酷さに劇場では途中退席する人続出。
普通なら私は途中退席は許さないが本作では仕方あるまい。
自分も映画観て初めて酔った。感動した酔いではなくて車酔いと同じやつ

冒頭のパーティーのシーンも手持ちカメラのシーンいい加減長過ぎ。
間違えて別の作品観てるのかとマジで思った。
それでいて何ら後半への伏線も張るわけでもなし。

というわけで

- ☆1個。

i.e ☆1 + ☆1 - ☆1 = ☆1

∴  Ans. ☆1個 \(^o^)/

パンフレットには観た映像について話さないようにと書いてあるが..

そもそも本作については話すべき内容自体が特に無い

何を"見た"のかよくわからないままストーリーも特に無く、
登場人物達にも感情移入出来ず映画は終るので。

とうわけで観ていて思いついたことなど書いてみる。

・2008年版「ヴレアウィッチ・プロジェクト」なのか?これは。→多分正解(^^;)。

・怪獣映画ではないし、パニック映画でもない。ニュージャンルとも言い難い

・監督や製作者達は多分あまり映画を観ない人達ではなかろかと思う。
 映画としては反則多すぎ。

・主人公の一人の行動が終始軽率過ぎて腹立つ。

もしかしたら本作のような作品が本当の意味でのジェットコースター映画という
のかもしれない。息つかせない展開ではあるがそれらに理由や必然性は
一切無く、起承転結も無いのでどこで終っても問題なし。

出てくるクリーチャーに関する劇中での分析が一切無いのでどんな生物の
『系』に属するのか、または属さないのか不明。画面で判別できる限りでは何らかの
生命体らしき物体が2種類登場したけど関連性も不明。多分小さい方が幼生という
設定なのだろうけどストーリーに本当に何もヒントが無いので

もしかして映画全体が誰かのなのか?と途中からかなり疑い始めた。

夢落ちではなかったけど、超現実的リアル映像としての状況の進展
(崩れ落ちるビル,倒壊する橋,暴れ回る巨大生物)に対して本作ほどに説明が
皆無だと映像が優れていてもリアリティが無いのがよくわかった。
それはそれで興味深い体験ではあった。

登場人物達の悲惨だけど"どうでもいい末路"は怪物の責任ではなくて
軽率な行動をする主人公の一人にかなりの責任があるので私は映画
としては盛り上がれなかった。

この作品を新感覚映画みたいに言う人がきっと沢山いるだろうと思うが、
本作は映画が発明される遥か以前から存在した見世物小屋の手法と全く
一緒だと私は思う。

"恐怖!半獣半人"だとか
"奇怪!人魚女"だとか。

木戸銭払って薄暗い小屋に入ると奥の方でわけのわからない
"何か"がチラチラ動いている。。
もう少しよく見ようと思っていたらあっとういう間に出口に連れていかれて

はい、おしまい。

でその動いている何かは興行主の従業員が半裸で自分のボディに
ペイントして一生懸命踊っているだとかペットの犬に着ぐるみ
着せている程度のものに過ぎない。

入場者もまさか本物を見せられるとも期待していないのでそれはそれででいいのだ。

そういうワールドが大好きな人にとっては本作は超傑作かもしれない。

実際、瞬間的な破壊映像のリアルさインパクト史上No.1かもしれない。
でもねぇ、やっぱし手ブレがひどいっす。。
で後半はどうも怪物の骨格的形状に対して破壊描写が過剰に思えアンバランスさ
かなり気になった。これは怪物がどんな生態"系"に位置付けられたどのような生命体
なのかあるいはそういった概念とは関係無い超常的な魔物なのか実ははっきり
設定を決めていないことによるのではないかと思う。

エンディングでは東宝怪獣映画テイストたっぷりの曲がかかるけど。。
そんなわけで萌えないっす。(ーー;)(注:曲そのものはそれっぽくていい感じ)

本編もエンディングの曲も"怪獣映画"ジャンルを開拓してきた偉人達へ
のオマージュも残念ながら特に感じないっす。

円谷英二とか本多猪四郎とか王道を築き上げた偉人達が本作を観たら
きっといい顔しないと思う。というか多分怒るだろうな。

破壊描写は物理現象の力学的整合性の美しさを楽しむのであるわけだから
怪物が物体に加える力の大きさとか作用と反作用とかも一応はちゃんと製作者側は
考えておかないといかん。どこまで描けるかは制作費次第なので別の話しとなる。
本作は怪物=荒唐無稽な無限のパワーを有するというゲーム感覚的な感じで安易に
やってしまってるのでせっかく映像がやたら凄いのに観いていて脳みそがイマイチ
刺激されなかった。

凄いものを見せられているのに感銘できないストレスが確実に蓄積されていった。

『怪獣』というのは荒唐無稽で架空の存在には違いないが、架空であっても存在する
"背景"と"理由"は絶対にあるわけだしそれは劇中で語られる必要がある。語られる
必要が無い場合は『必要が無いっす』という『理由』を映像とストーリーで語られなくては
ならない。理由も無く、理由が無い理由すらも語られないのであれば、
劇中の全て存在しないということであり、それすらも語られないとなると、、

結局ただの見世物に過ぎない。

鑑賞後の後味がどこか「アルマゲドン」を観た後に似ていた。。

アルマゲドン → SF映画っぽいけどこれをSFと言っていいのだろうか。。
                NO.と自分の心が言っている。

本作      → 怪獣映画(or パニック映画)っぽいけどこれをそう言っていいのだろうか。。
                NO.と自分の心が言っている。

と思ったらプロデゥーサーが同じだった。

そんなわけで面白いかどうかはアナタの感性しだい!
さぁ寄ってらっさい
観てらっさい
世紀大怪獣がニューヨークはマンハッタンに現れたよ!!!
(でも「グエムル」の方が面白いよ!)

 
 
 
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コメント

あ!これっ!
デッドサイレンス見に行ったときに同じ劇場でやってて一緒に行った友達がやたらひかれてたヤツだ
「こっち見よー」とか言うから
「今時、内容秘密なんて、ぜってークズ映画だからヤダ」ってデッドサイレンスを見たのだが
ある意味予想が当たっていたということか・・・
手持ちカメラ風をうまく使った映画としては「トラフィック」が秀逸でしたが
やはりこういうのって微妙な現実感(浪漫?)が一番大切ですよね
「うそ臭いけど、もしかしたら本当かも」
それが欠けるとまったく面白くないですよね
CG使われてもねぇ・・・
川口浩探検隊みたいに
隊員が見た見た言うだけで
視聴者には尻尾の先らしきものしか見えなかったり
ああいう
いかがわしい感じが一番いいんじゃないでしょうか・・・

投稿: 万物創造房店主 | 2008年5月11日 (日) 19時05分

>川口浩探検隊みたいに
えっとこの映画は"物"は一応見せます。
しっかりと。
好きな人は大好きだと思うんですよね。
自分も数秒だけメチャ感動しました。
ただ書いた通りストーリーが無いので
どこかで裏切られるんじゃないか(夢オチとか)と見ていて
不安で落ち着かないんですね。私の場合は観終わった後
にその不安は怒りにまでなったのですが。。
 
本当に夢の中をそのまま映像にしたような不思議感は
あるので絶賛する人はすると思います。
私的には悪い意味で映画の手法を裏切っていると思い
ますので「大日本人」に割と近いのではと思いました。
 
>まったく面白くないですよね
すげー単純に「手ブレ」無くして再編集してくれ
たら私はもう少し高く評価します。でも観ている
うちに「手ブレ」が無くなったら映像がしょぼい
ことがばれるのが怖いのだと確信しました。

>「トラフィック」
ちゃんと映像はシーンごとに区別されてましたよね確か。
こっち(クローバー~)は本当に最初から最後まで『全部』
手持ち&手ブレ
ですから、、今思い出しても酔うっす(ーー;)

友達さん興味あるなら多分劇場で観た方がいいですよ
川口探検隊気分が好きならテレビ画面で観るよりは
楽しめますよ(^^;)
ただ「川口探検隊」は作り手も観る側も最初から存在しない
ものを"ギャグ"として楽しむという点で思惑が一致していうから
面白いといえるのですが「クローバー」は観客は「じっくり
はっきり見たい」のに作り手は「はっきり見せない」という
思惑の不一致によるストレスが大きいす。
後、観る場合はマジで酔い止め薬飲んで観た方がいいです。
 
あ、デッドサイレンスはどうでした?(^^)

投稿: kuroneko | 2008年5月12日 (月) 00時22分

いちおうココ↓に感想増やしました
http://banbutsusozobo.air-nifty.com/tensyu/2008/03/post_c0d3.html
まぁなんつーか
はじめにオチありきで作られてるので
その他の部分が単純でいいかげん過ぎて僕としてはあんまりでした
アメリカ人的な単純驚かしホラーが好きな人は合うと思います

投稿: 万物創造房店主 | 2008年5月13日 (火) 19時54分

「ピノキオシンドローム」が気になりますね。
タイトルからして怖い。
"ピノキオ"=人間に服従みたいな語感があるので
逆手に取ってる感じが想像力かきたてられますね。

投稿: kuroneko | 2008年5月13日 (火) 22時55分

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