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2008年5月15日 (木)

奪われた未来

舞鶴事件から1週間
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 京都府舞鶴市の高校1年小杉美穂さん(15)の殺人、死体遺棄事件は、
14日で1週間がたった。
(略)
 防犯ビデオの映像や目撃証言などから、小杉さんは6日午後10時以降、自宅を出て
  国道を西へ向かい、舞鶴湾沿いに府道を北進、山を 迂回 ( うかい ) するルートで、
   約7キロの道のりを2時間以上かけ、買ったばかりの履き慣れない高いヒールの
 サンダルで歩いたとみられる。
 途中、街灯も少なく真っ暗でひっそりした場所も多い。「深夜にわざわざ歩いて行く
  目的は何だったのか」と捜査員は首をひねる。
(略)
 「イェイ発見」。小杉さんがGS近くで更新したブログには、何かを見つけて喜ぶ
  言葉が残されていた。途中で、待ち合わせをしていたのか。しかし、携帯電話やメールの
  記録には、誰かと約束したような内容はなかった。
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[http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20080514-567-OYT1T00381.html]
2008年5月14日(水)14:32

テレビの某局で彼女の当日の足どりを再現していた。
彼女の辿ったルートはとても寂しくて暗い道乗りだった。日本海を臨む道を通って
7kmも離れた事件現場のすぐ近くには彼女が一時期を過ごしたマンションがあった。

確かなことは勿論判らない。一刻も早く真相の解明を願う。

しかし多分、彼女は歩きたかったのだと思う。
暗い道を独りで。歩き始めてみたら思い出の残る前に住んでいた
マンションまで行ってみようと思っただけなのではないか。

もし歩きたいと思ったのなら「目的」は多分無い。
ただ歩きたい。
誰もいない(はずの)真夜中なら返って怖くはない。
なかなか自身のことも人間関係も学校も何もかも上手くいかずに
ただ考えたくて、ただ歩きたかったのではないだろうか。

「イェイ発見」

彼女が「発見」したのはテレビの取材での検証では工事現場に
よくある人の腰くらいの高さの警告灯だった。真夜中に独りで
日本海を見つめながら歩く少女にとってただの工事現場の灯りでも
自分の心を鼓舞するのにはきっと役立ったのだろう。

押しつぶされそうな心を抱えて遭遇してしまった何者かに命
を奪われてしまった。

人間になんて遭わなければよかったのに。海を見て、波の音を聞いて
暗闇の中で己の心を覗いて、懐かしい旧住居に辿り着いて、
気の済むまで時間を潰してクタクタになって何事も無かったように
帰ってこれれば良かったのに。

犯人が捕まっていかに罰せられようと仮に犯行を反省しようと事件は『解決』
しようもない。彼女は帰ってこないのだから。

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追記:2008年5月17日(土)21:20

頂いたコメントへの返信を書いたら長くなっってしまったのと
以下に書く通りこの事件の"報道"に不審感を感じるので
コメント欄ではなく本文に追記します。
※コメントの返信として書いたので、ですます調です。

>「イェイ発見」
この文章と一緒に携帯ブログには実は写真がupされて
いまして番組ではその写真の正体を少女の足どりを
追いながら探したところ酷似する工事現場の警告灯を
見つけたんですね。レポーターがブログの写真と同じ角度で
携帯のカメラ機能を使って撮ってみたところそっくりの写真が
撮れたので多分間違いないです。少女が発見したのは警告灯だった
のです。なぜかこの検証番組以外のその後のメディアの報道から
この写真の件が抹殺されている感がある(特に週刊誌)
のですがそれは私が思うに発見したのが何なのか伏せて
謎解きのように報道すれば記事が「売れる」から
なのでしょう。今さらながらに溜息ですね(ーー;)

私は20代の頃まで知らない街の知らない道を真夜中
に探検気分で歩いたりバイクで走ったり好んでよくしていたので
上で書いた通り彼女の
「イェイ発見」(+目標の写真撮影)
は何だか共感するわけです。私でもきっと携帯ブログにup
すると思います。寂しい真夜中の道中では灯りが見える
と本当にホットするもんなのですよね。心象はあくまで
も推測に過ぎませんが。ささやかな独り遊びだったのでは
と思うんですよね。

>待ち合わせしてたとなると
上に書いた通り一般人の得る情報は媒体や時間に
によって恣意的に細切れになっているのでこういった
推測はしても仕方無いと私は思うのですが、
これも書いた通り足取りから多分待ち合わせでは
なかったと思います。マンションを目指して歩いていたら
精神の未熟な者(もしかしたら者達)に声をかけられてごく常識的な回答
(ナンパ的なものやからかい半分の干渉へのNOの回答)をしたら相手は
「逆キレ及び動物的な報復」
をしたのではないかと思います。なぜなら殺害の仕方には
浅はかで衝動的な憎しみを私は感じるからです。
相手は自分より年下の女性に"生意気な回答"(普通の人
が聞けばごくごく常識的な回答)をされて殺意を覚えた
のでは。。確か体自体に性的暴行の跡が無かったという報道が
あったと思うのですがこういう情報の裁断を一度してしまうと
情報は錯綜してしまってゴシップ化してしまいますね。
服は脱がして性的暴行はなかったとすると繰り返しに
なってしまいますが衝動的で幼稚で浅はかな憎しみを
感じます。と幾ら書いてみても仕方が無いのですが。

ちなみになぜ私が写真の件に触れなかったかと
いえばその後の報道でも「イェイ発見」と当然
『セット』で扱われると思ったので文章的にある意味
蛇足だと感じたからです。まあ私は私で今回の件は
今後の文章を書く際に活かしたいと思います。

とにもかくにも被害者に同情し、その死を悼み遺族
の方へのケアーを関係諸氏はしっかりやってほしいと
思います。当然のこととして捜査に全力を尽くし犯人を
捕まえてほしい。そしてこういった事件に関してまでも
売り上げ・視聴率・ヒット数(web)を優先して事実を曲げる
諸氏
や安易な厳罰化・罰則強化のみに走る者達には
この国の未来や民の意識の荒廃を嘆く資格など無いでしょう。
原因の一端(と二次的な諸被害の助長)にはアンタがたの姿勢
や対応のマズサが確実にあるのだよ。

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コメント

彼女の命だけじゃなく、家族の命をも奪ったことを犯人には、わからせてやりたいですね。

投稿: 理想 | 2008年5月16日 (金) 00時01分

そうですね。毎日のようにひどい事件が起こり
ますが、報道される断片から私はこの少女に
気丈さを感じて少し共感するものがありました。
いじめにあっているわけでもないらしかったけど
とにかく学校に行けない。。だけどクラスメート
に道で声をかけられたら「元気やで」ってしっかり
返事していたらしいですね。
その命を奪った。。
仮に愛憎があったとしてもそれがどんなに深かった
としてもこれは許せない仕打ちですね。

投稿: kuroneko | 2008年5月16日 (金) 00時48分

この事件はあまり興味がわかなかったんで
詳しい事は知らないんですけど
クロネコさんの話を総合すると
「イェイ発見」は「前に住んでいた
マンション」のことのような気がします
いくら暗いからと言って
ただの警告灯にブログに書き込むぐらい反応するかなぁ・・・

彼女の中で「引越し」=よくない方向へ生活が変わったターニングポイント
という受け留め方で
原点に戻ると言うか
昔に戻って何かを探してみたかったのでは・・・
そして昔の家を、何かを「イェイ発見」したのではないでしょうか
以上
クロネコさんの話からだけの想像でした

投稿: 万物創造房店主 | 2008年5月17日 (土) 18時19分

ニュース読んできました
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805100091.html
服が脱がされているところを見ると
強姦目的だったのだろうか・・・殺す前提の
また
ドラえもんとか言い出すんじゃないだろうな・・・
しかし
待ち合わせしてたとなると
「イェイ発見」は待ち合わせの目印物か?

投稿: 万物創造房店主 | 2008年5月17日 (土) 18時40分

>「イェイ発見」
本文追記しました。
ヨロシクどうぞ!

投稿: kuroneko | 2008年5月17日 (土) 21時44分

初めて事件を知ったとき、
なぜ夜中に一人で外出なんかしたんだろう、
それがどんなに危険なことか、わからない年ではないだろうに、と不思議でした。
でも、kuronekoさんのこの記事を読んで、少し考えが変わりました。

今でもそうですが、真夜中に外を一人で歩くのって、とても気持ちが落ち着くんですよね。
月や星の優しい光が、ただ嬉しいんですよね。

投稿: 理想 | 2008年5月17日 (土) 22時43分

>月や星の優しい光が、ただ嬉しい
そうですよね。それに街灯が路を照らす美しさとか、
冬だったらまだ踏み荒らされていない歩道の積雪が灯りに反射
して輝く美しさとか。。独りでそういうことに
触れる行動に全て理由付けして不可解として
片付けてしまう人や社会こそ安易で危険でくだら
ないと思うんですよね。事件当夜にこの少女が新品の靴を
履いて歩いたのも私は理解してあげたいのです。
というか理解できる気がします。新品の靴を履いて
いたから即待ち合わせていたというのは人生経験
が浅い人の言うことだと思います。

投稿: kuroneko | 2008年5月17日 (土) 23時22分

よくわかりませんが…
ただ歩きたくなっただけのときにあんなにおしゃれをするものなんですか?真夜中なのに。
あんな歩きにくい格好で歩きに行くんですか?

わかんないなぁ・・・

探してた男の仕事場発見!と考える方が自然だとは思いますが
今時の女子高生の「普通」がわかりませんのでなんとも言えません(笑)

投稿: KA | 2008年5月20日 (火) 12時42分

KAさんコメントどうもありがとうございます。
私は服装はどんなだったか知らないのですが
服装を見たら事件の印象が変わる可能性は
ありますね。一度パジャマに着替えたという
報道もありましたが。。。
私も結局はよくわかりません(--;)

投稿: kuroneko | 2008年5月21日 (水) 21時03分

>それがどんなに危険なことか
まぁ理想んとこは
熊とか猪に襲われて危険なんだろうけど
京都ではは深夜にうろうろしてる中高生ぐらいの女の子よくいるよ
ひとりってのは少ないけど
歩いてるほとんどの子は危機感ゼロだと思うよ

投稿: 万物創造房店主 | 2008年5月22日 (木) 19時29分

>探してた男の仕事場発見
おっと
そういう情報あるんですか?
もしかして
警察が事情を聞いているという知り合いはその人?

投稿: 万物創造房店主 | 2008年5月22日 (木) 19時31分

>熊とか猪に襲われて危険なんだろうけど
あのねー危険の種類がちゃうやろ。。。(ーー;)

たしかに街頭がほとんどないから、真っ暗で、夜空がきれいな山のてっぺんです☆

まぁ、ライブの帰り道の24時前後でも、たしかに若い子たちがあちこちにいます。
結局、どんな危険そうな場所に自分がいたって、
まさか自分が何らかの事故や事件に巻き込まれるなんて、思いもしないんですね。

投稿: 理想 | 2008年5月24日 (土) 13時47分

>何らかの事故や事件に巻き込まれるなんて
逆に「巻き込まれるかも」というスリルを味わい
たい心理もあるのでしょうね。スリルは味わいたい
けど本当に巻き込まれるリスクの認識は甘い。。

投稿: kuroneko | 2008年5月24日 (土) 14時53分

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