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2008年11月30日 (日)

映画「歴史は夜作られる」

「歴史は夜作られる」

原題名: History is Made at Night
監督: フランク・ボザージ
脚本: ジーン・タウン,グレアム・ベイカー,
撮影: グレッグ・トーランド   
音楽: アルフレッド・ニューマン
出演: シャルル・ボワイエ,ジーン・アーサー,レオ・キャリロ

時間: 89分 [モノクロ]
製作年: 1937年/アメリカ

(満足度:☆☆☆☆)(5個で満点)
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船舶で財を成した大富豪の妻だが夫を愛せないアイリーン(ジーン・アーサー)は
離婚をしようと決意する。離婚は申請した側に6ヶ月間問題がなければ成立して
しまう。離婚を阻止したい為に手段を選ばない夫は自分の運転手に妻である
アイリーンと関係を持つことを許す。男がアイリーンに関係を強要する所を偶然
見かけた一流の給士長を務めるポール(シャルル・ボワイエ)は泥棒を装いアイ
リーンを強引に連れ出す。二人は恋に落ちるが妻を見知らぬ男に連れ出された
ことを知った夫は運転手をその晩密かに殺し警察も丸め込みポールに濡れ衣を
着せようとする。。

 洒落た大人の恋物語に適度にサスペンス性も盛り込み、驚くべきはクライマッ
クスでタイタニックばりの豪華客船の遭難シーンを高度な特殊撮影と大掛かりな
セットで見事に描く贅沢で卒が無い一編。

泥棒を偽装してアイリーンを連れ出したポール演じるシャルル・ボワイエ
が品があって良い。脚本も良く出来ていて飽きずに見れた。

一流の給士長であるポールがお互いに認め合う相棒のこれも一流の料理人
と一緒にニューヨークにアイリーンを追った後の行動がとても楽しい。
彼らは自分達の腕を活かして適当なレストラン店をオーナーに実力を
見せつけ乗っ取り、その店を有名にすることで大富豪である男の妻である
アイリーンがいずれ来店するだろうということで日々店を盛り上げ
来店を待ち続ける。しかしていざ再会したポールとアイリーンだが
当然の如く一緒に来店した夫の存在が邪魔して二人は互いに見知らぬ
素振りを見せる。

脚本も役者の演技も撮影も全てがプロの技できっちり撮られて進むので
物語の展開と主人公の二人の演技も含めて細かいところまで安心して
楽しめた。

ポールが一流の給士に見えないとこの作品はほぼ全てぶち壊しだけど
演じるシャルル・ボワイエは二枚目で大人の雰囲気と色気も申し分なく
相棒の料理人や抱えるスタッフ達に厳しい叱責と適度なアドバイスや
褒め言葉も忘れず実に給士長らしくて良かった。

ポールとアイリーンの恋物語と結ばれるのか気を揉ませる展開だけで
充分見せる作品なので最後の撮影技術がとても見事な遭難劇は要らないと
思うのだけどまあサービス満点な作品だこと。

超大作「タイタニック」(1997)と比較してもある意味で遜色無いと
言えるほど見せ方が上手い。

タイトルも脚本ときっちり整合性がありあらゆる意味でプロの技
と言える映画で映画のお手本と言ってもいいだろう。

ポールとアイリーンはたった一晩で深い恋に落ち
アイリーンの夫のポールを貶めようと画策する仕掛けもまた
同じ夜に完成し二人の前に立ちはだかる。

本作の監督・脚本・撮影・演技それぞれに携わった方々は皆とても多くの
作品に携わっておられる。

映画が大人の身近な娯楽であったであろう古き良き時代の
安定感抜群の良作だ。

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