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2008年12月27日 (土)

リーマン戦記(16)

リーマン戦記(16)
ラストリーマン・アルティメットエディッション2008

随分前のことだけども
日本人なら多分名前だけなら誰でも知っているであろう
超有名百貨店が歴史的な統合するだか何だか
とにかく大変なことだということで全国区の報道番組内で
特集が組まれ、その百貨店に新米の頃から定年退職するまで
ひたすら勤め上げたという御歳80才越(当時)の老人に裏話を
存分に聞こうということでインタビューをしていた。

しかし、その老人は耳が遠くなったとはいえ
ボケている様子も特には無かったが出てくる話は
裏話とはほど遠い自分のごく身辺の出来事に限られた
凡庸極まりないものだった。
インタビュアーが老人が若かりし頃に確かに遭遇していたであろう
この百貨店の一大変革期をきちんと下調べしていてそのことに
話題を振ったが老人はきょとんとするばかりで
何も知らないで過ごしてきたようだった。

その表情は大変失礼ながら何ら苦悩の年輪を刻んできたようにも
見えずあどけなく子供のようにも見えた。

結局のところ、体制にひたすら従ってきたからこそ排除
されることもなく、することもなくサラリーマンを最期まで
勤め上げることが出来たのだろう。

インタビューを受けながら手にはその百貨店の創業当時の
貴重な?紙袋を持っていたが多分インタビューする前に
持たされたのだろう。何を自分で持っているのか意味も判らないようだった。

その老人にはその老人なりの波風のあった人生では
あったのだろうが、誰かの敵にもならず敵も作らなかった
であろう(そのように意図して立ち回ってきたのではなく)
その風貌はなかなか空恐ろしいものがあった。

今の自分のプロジェクトチームに"なぜか"存在している
推定50才の中年男性の方にダブって見えて仕方がない。

この中年男性は自分の仕事に対する穴が多すぎて、そして
残念なことに悪党でないがゆえに日々我々は苦労している。

この方の故意でないがゆえのミスに対する苛立ちは確実に
今年チーム内に蓄積した。頭を下げながらも自分で解決
する能力は無く、多分心から頭を下げているがゆえに
叱責することも根本的な解決を図ることも難しい。
ある意味最強リーマンだ。

上司はクソ生意気な私を日々追い詰め、クソ生意気な私は
逆に隙あらば上司の代わりになったろうと細かい罠を逆に
仕掛け志を同じにする社内の先輩や後輩にアドバイスを
頂き志を同じくしない方々かたは目の敵にされ今年も
幕を閉じた。

やがて私も上司も志や何かを形にしようとイメージのある者共は
皆、刺し刺され斃れていき結局最期に残るのは、この50才の
中年男性なのではないかと思わずにはいられない。

我々の戸惑いや見えない試行錯誤や駆け引きなど
何一つ感じることもなくただ残ったというだけで
王冠を被ってしまう者。
何も知らなることもなく。
あたかも何事もなかったように。

生き残っているのはどっちにしろ狡猾だからなんだ。

その澄んだ少年のような眼差しが
人間の恐るべき強かさと愚かしさを炙り出してくれて
なによりリーマンとして生きることの下らなさと
馬鹿馬鹿しさ難しさもまた教えてくれた。
今年も学ばせて頂き本当にありがとう。

 
 
 
 
 
<=== Back                      To be continued ===>
 
 
 
 
 
 

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コメント

今年は曜日の関係で、少し早めの御用納めだったんですね。得した気分ですよね。本当にお疲れ様でした!!!
”私も九州に帰って来ます”…って、まだおったんかぃッ!(ーー;)

投稿: 理想 | 2008年12月27日 (土) 09時39分

ありがとうございます!!!m(_ _)m

>まだおったんかぃッ!
いや別におってもらってもよかけん。。
セルフつっこみがすっかり板について(ノ_`)

投稿: kuroneko | 2008年12月27日 (土) 13時40分

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