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2009年5月 9日 (土)

映画「細雪」

2009年に見た映画(四十四) 「細雪」

原題名: 細雪
監督: 阿部豊
出演: 花井蘭子,高峰秀子,轟夕起子,田崎潤
時間: 145分 (2時間25分)
製作年: 1950年/日本 (新東宝) [モノクロ]
(六本木 六本木シネマートにて鑑賞)

2009年 4月鑑賞
(満足度:☆☆☆+)(5個で満点)

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世代の異なる四姉妹の行動と価値感の衝突を描く。

鑑賞時の機械の調子が悪いのか作品の精度が悪いのか
判らないが画面と音声のバランスがイマイチずれていた。

姉妹の本家の財政が傾き長年暮らした純和風の家を
去らなければいけなくなり洋風の家に引越しする。
物音が立たない構造になっている和風の家屋からドアの
開け閉めの度にバタバタと不快な音が鳴りしばらく
優れた時代劇映画ばかり観ていたのでイライラした。

敗戦により誰も彼もが日本の何もかもを捨て当然家屋も
例外ではなかったわけだが、戸の開閉も静かで風通しも
良い温帯湿潤気候の日本に合った景観も優れた和風の家を
捨て密閉されていて視界も悪くけたたましいノイズが鳴る
家に移り住んだことは文化的に劣化したと言えると思った。

家の安泰を全ての考えの基準にして行動する二女と
箱入り娘を地で行き縁談を何回組んでもまとまらない三女。
二女・三女に対して経済的にも精神的にも自立を叫び奔放に
生きようとする四女(高峰秀子)。

自立を叫びながらも男性との幾多のトラブルで姉達を
心配させ最後は本家の援助を完全に絶って家を出て行く
ラストでの四女の高峰秀子の歩き去っていく後姿は
良く判らないまま戦前を全否定しながらも独自の方向性が
定まらない『戦後』という時代がようやく自力で歩こうと
決意した姿にも見えとても印象的なラストだ。

「下郎の首」で憐れな最期を遂げる文盲の下郎を演じた
田崎潤が本作でも幸薄い役を演じていて何だか気の毒だ。

姉妹を演じた女優達の演技は皆確かで全体的に作品としての
完成度は高い。

物語の途中で台風で街が濁流に呑まれるシーンがあるが
ミニチュアが組まれた特撮シーンが意外に良く出来ている。

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