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2009年8月 1日 (土)

やがて哀しきRPG

○○○エをやっている人を
会社帰りの電車の中で見た。

今日、このタイミングでの○○○エといえばきっと
最新作なのだろう。確か最新は○○○エⅨだっけ。
何作目かなんて調べるまでもないことなので調べやしないが。

今や検索ツールは凶暴化し自分で入力しなくとも
勝手に関連項目を調べて下手したら商品の購入手続きまで
すんでいるかもしれない勢いだ。
まあそんなことは置いておいて。

画面が付いていてコントローラーを操作するという
意味でのゲームはもう何年もやっていない
(もしかしたら10年以上やっていない)しこれからも決して
率先してやる事はないと思う。

しかし、ゲームをしている人を観察したりゲームを
製作している人と話しをしたり開発裏話を読んだり
するのは結構好きだ。

自分で出版社を起して業界の人間やプレイヤーの
体験談を本にしたいと真剣に思うくらいに
なぜかゲームそのものではなく、ゲームに没頭している
人間に興味があって仕方がない。しかし当然のことながら
その『個人』に興味があるわけではない。

その日、○○○エをやっていた人は男性で多分20代後半
くらいだと思う。

凄くつまんなそうにやっていたのが妙に面白かった。
面白かったと言ってもジロジロ見ていたわけでは決してない。
つまんなそうといういうよりも事務的にジョブをこなしている
という感じか。

おお、今は上の画面に全体のマップが出て自分の位置
がわかるんだ合理的だ。なるほろー。

キャラクター担当者の画力による魅力が即ち○○○エの魅力の
大きなウェイトを占めていることを理解した上での敢えて
マンガチックなラインを今も残しているのだねー。なるほろー。

などと関心しながらプレイしている方をチラ見。

この人はクリアーしたらその喜びを分かち合う人はいるの
だろうか。ただ義務感で新作が出たら自動的にプレイ
しているだけなのだろうか。

つまんなそうなのは表面だけで充分楽しんでいるのかな。
本当は全然楽しんでいないのかもしれない。

○○○エをやった(クリアーした)と仲間や彼女に言えるという
ステータスを得るためだけにやっているのかもしれない。。

○○○エをプレイしている全ての人々のプレイ中の心象を
ツイッター風にひたすら表示していってモニタリング(閲覧)出来たら、
多分、ゲームそのものよりも遥かに面白くなるだろうと思う。

心象が表示されている、あるいは自分で表示している
という作為が入ったら駄目なんだ。あくまで本人の
素直な心情が吐露されていないと。

ゲーム製作者の意図とは恐らくかけ離れたことを多くの人が
考えてプレイしているのではなかろうか。

一見、集中して遊んでいるように見えるその心の中の
叫びは、きっと社会学者の研究対象に充分なりえる
広くて深くてどちらかというとネガティブなものなのでは
ないだろうか。

手軽に何百種類のゲームが小さな端末機でプレイ出来るのは
決して悪いことではなくむしろとてもいい事だと思う。
その最大のメリットは言うまでもないが移動時や手持ち無沙汰
の時間を無駄にしなくていいことだろう。

電車の移動時や何かの待ち時間にゲームをすれば
家に帰ったら別のことができる。親や家庭の人間には
別の人間を演じ分けることが出来る。

端末ゲーム機はほぼ全くやる気は起きないがそれらを
取り巻く社会状況とツールとしての影響力をだらだら考えている
となぜか面白くて仕方がない。

  
 
 
 

 
 
 
 
 

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独り言」カテゴリの記事

コメント

>ツイッター
アメリカではスゲー流行ってるみたいですね
僕はトラックバックと同じでこれのよさがいまいちわからんのですけど
ところで
僕は今でもけっこうゲームします
とは言っても最新のものはあんまり興味なくてレトロゲーム中心です
そんなわけで
最近はセガサターンが一番可動率高いです
昨日は久々にニンテンドー64をひっぱり出して来て「エヴァ」をやってみましたが
今やってもやはりクソゲーでした
ビジュアルの再現性はすごくいいんですけど
さすがバンダイ

投稿: 万物創造房店主 | 2009年8月17日 (月) 16時57分

ツイッターは私は充分理解できます。
ブログよりも生き残る可能性高いと思います。
孤独じゃない安心感があるのではないでしょうか。
使ってみたいとは全然思わないけど。
 
ゲームは一生やらなくてもこの世から消滅しても
全然困らないですが"作る"方は少し興味ありますね。
今の仕事に就く前は未経験からの求人を捜したり
した時期があります。不思議と作っている人と
出会う機会は何度かあって"アイデア"を話すと
大概褒めてもらえて嬉しかったり(^^)
マジでアイデアを"金"にしたいのですよね。
本格的な企画書レベルにするのは勿論
面倒くさいので全権利及び著作権を譲渡する
代わりにそれなりの金額で。

投稿: kuroneko | 2009年8月18日 (火) 00時04分

因みにベスト10を作るとしたら
どんなゲームがランクインですか(^^)

自分は記憶に残る面白かった作品といえば
すぐに思い出せるのは
「ドルアーガの塔」とか
「ファミコンウォーズ」とか
ですかね。
「バトルシティ」なんてのも
シンプルで友達と遊んでいるのが本当
に楽しかったですね。


投稿: kuroneko | 2009年8月18日 (火) 12時23分

ベストテンは難しいですねーいっぱいあり過ぎて
ジャンルが限られればある程度選べますけど
RPGで言えば
やっぱり
「ドラクエⅡ」が一番ですかねぇ・・・
その他は
「ハイドライド3」
「イース」
「ガリウスの迷宮」
突出して思い出すのはそれぐらいかなぁ
「ドルアーガの塔」
意地悪過ぎですね
攻略本ないと全クリまず無理だし
何も知らない昔がんばってやってましたけど・・・あとから知って「そんなんわかるかいっ!」って思いました
「ファミコンウォーズ」
名作ですね、初心者でもとっつきやすいし
「大戦略」とかやってる人にしたら物足りないかもしれないけど
「バトルシティ」
これも名作
単純ながらけっこう戦略があるし
よくできてますよね

投稿: 万物創造房店主 | 2009年8月24日 (月) 17時47分

>「ドラクエⅡ」
具体的な方法は忘れましたが
わざとバグらせて裏面突入って技が
ありましたがやりました?(^^)
「Ⅰ」との繋がりが自然でワクワク感
高かったですね。ゲームのBGMが
"演奏"されたり楽曲としてヒットする
レールが定着するのもこの作品以降ですよね。
 
>「ドルアーガの塔」
"攻略本"が名作だと思いましたね。
ゲームしなくても"本"として充分
楽しめるレイアウトと内容だったかと。
我々より上の世代はゲーセンでこの
作品に挑んだのだから凄いもんです(^^)
60階を攻略している人の卓は人だかり
が出来たというのも頷けますな。
 
>「ファミコンウォーズ」
CMも凄く話題になりましたよね。
それまでの"死んだ"とか
"敵を倒した"というだけの内容では
ないのでよくわからない。メモリ容量が
足りなくてよくフリーズして泣かされたっけ
な。。

投稿: kuroneko | 2009年8月25日 (火) 00時07分

>わざとバグらせて裏面突入
記憶にないですなー
僕ファミコンじゃなくてMSXでドラクエⅠⅡはやったんで
その裏技はなかったのかも
>ゲームのBGM
パスワード入力時の「なんとか探して」って曲がめちゃ好きでした
ドラクエⅠⅡはサントラ持ってますねぇ
>上の世代はゲーセンで
あんなの攻略本なしで60階は神業です
>「ファミコンウォーズ」
あのCMも単純ながら名作ですよね
今でも記憶に残ってるっちゅーのがすごい
そういえばキューブの「ファミコンウォーズ」も新たなシステムでけっこう面白いらしいので
そろそろ安くで売ってそうだから買おうかな・・・

投稿: 万物創造房店主 | 2009年8月25日 (火) 14時25分

>MSX
ないかもですね。
「カセットをわざとグラつかせる」系
の荒業だったような。。(^^;)
ちょっとしたアクションで即完全ビジー
だったから文字通り手に汗握りながら
裏面ワールド楽しんでいましたね。

>パスワード入力時
"ふっかつの呪文"は"ば"と"ぱ"や
"べ"と"ぺ"が見間違え易かったですね。
友人の誤入力をそれで正せたりして
泣いて感謝されたりしましたね
青春だなあ。。
 
>60階は神業です
「ドルアーガの塔」はゲーセン世代が
ホンマモンですね。検索すると彼らの
熱い体験談が結構探せます。

"オイ、高田の馬場のゲーセンで最終面
に突入する奴が今いるらしいぞ!"

"何ー(@o@)すぐ行く!!"

とかファミコン世代にはない感動が
ありますね。

ゲームって私は不思議なほど
プレイすることに興味ないのですが
開発側の裏側やプレイヤーの心理とか
には興味あるんですよね。

投稿: kuroneko | 2009年8月26日 (水) 00時24分

まぁ僕の中ではゲームも映画も漫画も同一線上にあるんですよね
で、昔は世の中の全てのゲームをやってやろうなんて考えてましたけど
さすがにゲームはあまりにも数が作られ過ぎて、あまりにも時間ばかり食ってくだらないものが多いのであきらめました

投稿: 万物創造房店主 | 2009年8月27日 (木) 18時44分

日本国内ではゲーム業界も漫画業界も
黄金時代はとっくに過ぎて危機感は
相当あるようですがその対策は実に
くだらないですね。知り合い・お仲間内で
褒めあって利益の再分配をひたすら
繰り返すだけ。
「年齢性別国籍経歴一切関係なく
面白い奴が勝ち」
という漫画もゲームも(映画も)共通の
絶対的なルールを提供する側の人間が
誰よりも判っていないのがスゲー
笑えますね。特に漫画業界・出版業界は
ひどいですね。ニートや引きこもりを
才能ある者と勘違いして煽てるだで煽てて
金にならなければあっさり梯子を外して
知らん顔。。傍目で見ていて大変面白い
です。"大人"がいないですね。無分別の
社会に揉まれていないクソ餓鬼に
エンターティメントなんて生めるわけはない。

投稿: kuroneko | 2009年8月28日 (金) 00時55分

>社会に揉まれていないクソ餓鬼にエンターティメントなんて生めるわけはない。
これはあんまり思いませんね
逆に
芸術を生めるのはやはり
頭のおかしい人
社会から隔絶してるような人
な気がしますね
普通に小中高大就職って人は社会に揉まれてようが無理でしょうね
まぁニートもひとくくりじゃなくて
色んな人いますし
元ニートですごい人が出てくるかもです

投稿: 万物創造房店主 | 2009年8月30日 (日) 21時23分

>芸術を生めるのはやはり
>頭のおかしい人
>社会から隔絶してるような人

意見の分かれるところですね。
店主さんに意見は"アリ"だと思うのですが
私は"全部理解して習熟した上での"フェイク
なり崩しなりが好きだし王道だと思うんですよね。
 
天才はその先進性と社会規範の無視から
凡人という名の多数の人にとっては
"頭のおかしい人"としか思われないけど
時代が彼をそうでないことを証明するわけですね。

要は両方いればいいのですよね。
手順を全部踏める人と
意図的に全部無視する人と。
どうでもいい人が一番大手を振っている
のが問題ですね。

>元ニートですごい人が出てくるかもです

私は"ニート"という存在への評価は非常に辛いです。
凄い人はまず出てこないでしょうね。
当然一発屋としては出てくるでしょうが。

投稿: kuroneko | 2009年8月30日 (日) 23時37分

>"全部理解して習熟した上での"フェイク
職人系ですね
こういったものは積み重ねがいりますよね
当然こういうのもアリアリです
僕も大好きです
ただ
僕は面白ければいいんで
面白いものが規定の層からしか出ないということはないと思うんですよね
>"ニート"という存在
ニートという言葉の規定がもともといいかげんで、安直に企業へ就職しない人みたいになってる部分があるんですよね
例えば
就職せずにひたすら絵に打ち込んでる人も金を稼いでなければニートって言われかねない
現在めちゃ評価されてる画家でも生きてる間は極貧ニートみたいな人いっぱいいたわけで
ニートをひとくくりにするんじゃなくて
まぁダメなやつはタコ部屋にでも放り込んで強制労働でもさせたらいいですけど
才能ありそうなヤツは金持ち(パトロン)がひらって育てる
現在そのあたりの社会システムの欠如みたいなのを感じますね

投稿: 万物創造房店主 | 2009年8月31日 (月) 13時00分

>僕は面白ければいいんで
自分も全く賛成です。
ただかなり前から
○○才で映画監督デビューとか逸材扱い
されて注目されている間に小金稼いで
処女作以外(処女作も)サッパリなくせに
すっかり大御所気取りや批評家気取りの人達
がはっきり言って気に食わないですね。
元々駄作しか作っていないくせに
すっかりベンダー側の人間気取りで。。
そういう人達がどんどん40代・50代になってきて
実績ない(観客の心に本当に残る作品無し)の
くせに周りもヨイショするから人材発掘とか
言って偉そうにして自分達が元凶のくせに
邦画はツマラナイとか若者は元気ないとか憂いて
いる。。非常にくだらない流れになっている
ような気がします。
観客が納得する作品を作っていない人々は
全て退場するのがよろしいかと。
 
>ダメなやつはタコ部屋にでも放り込んで
私が定義する"ニート"は上記に抵触する方々です(^^)
『親の脛かじる"しか"出来ない人々』ですね。
まあかじらせてる親が一番ダメなんで"ニート"な方々は
本当は被害者なんですけどね。でも被害者面も
20代半ばくらいまでしか自分は許しませんけど。
 
>才能ありそうなヤツは金持ち(パトロン)がひらって育てる
"金持ち"の存在価値って本当に優れた人や物に
ジャブジャブ金出して絶対に口出しはしないっていう
法則が古今東西ありましたが(そうして文化は発展し継承されてきた)
日本は小泉純一郎君のおかげで情けない鑑識眼の欠片もない&
人を育てる器量の欠片も無い馬鹿金持ちばかりになりました(ーー;)
 
金持ってそうだけど惨め極まりない乞食のような表情で
ゾンビみたいに徘徊している老人達よくみますね。
日常でもテレビでも。すげー笑えますね。何不自由せずに
楽しく生きてきたくせに何一つ研鑽も積んでいないし
人生勉強もしていないから目が完全に怯えている。
お金もチンケな使われ方してきっと泣いている。。
 
私は"本当の金持ち"になったろうかと最近思っています(^-^)

投稿: kuroneko | 2009年9月 1日 (火) 00時48分

>観客が納得する作品を作っていない人々
堤幸彦なんかはテレビものはめちゃ面白いのに映画はえらくつまんないし
三池崇史なんかも低予算モノにけっこう面白いものあるのに
金持たすとロクなもん作らないですよね
どうも適材適所を間違えてる感じ
どうせクソ映画になるんなら、もっと色んな監督にやらせりゃいいのに
>親の脛かじる"しか"出来ない人々
その世代の親が死んだときが恐いですね
一斉に生活保護受給者が増えたりして・・・
なんつーか
生活保護もらい過ぎっすよね
明かに僕が稼いでるよりもらってる
もっと道の草食いながら最低限生きれるぐらいで・・・
>小泉純一郎君のおかげで
僕はもっと前からだと思います
小泉純一郎くんが教育を受けた頃からもう崩壊してたんじゃないですかね
敗戦によって起こった「あらゆる価値観の否定」は大きいですね
>私は"本当の金持ち"になったろうか
僕も思うときありますねぇ
一億手に入ったら
こんなんとかこんなんするぞって・・・
手に入らないですけど・・・(ーー;)

投稿: 万物創造房店主 | 2009年9月 1日 (火) 15時32分

>「あらゆる価値観の否定」
今年は50年代~60年代の邦画を沢山観る機会に
恵まれましたがちゃんと活動屋のプロ達が
足跡を残してくれたのは嬉しいです。
親の世代も勝手気ままに生きてきたということを。
しかし足跡を残したことは評価しないといけないですね。
後輩の我々は碌な物を残せそうもありませんから。
 
>手に入らないですけど・・・(ーー;)
我が手をじぃっと見るなり・・・
生命線長いのが自慢なので
チマチマやってきます・・・(ーー;)
 
>一億手に入ったら
とりあえず一ヶ月ほど京都豪遊して
店主さんのお店でレアDVD買い漁ります(^^;)

投稿: kuroneko | 2009年9月 2日 (水) 00時06分

>50年代~60年代の邦画
ここらへんの人たちは戦前に義務教育終わっていたのでは・・・
>生命線長いのが自慢なので
僕も百歳まで生きる予定なので
お互い長い目でチマチマやっていきましょう
>店主さんのお店でレアDVD買い漁ります(^^;)
ありがとうございます_(._.)_

投稿: 万物創造房店主 | 2009年9月 2日 (水) 21時33分

>戦前に義務教育終わっていた
そうですね。
1930年代・40年代の映画が持ちえていて
戦後の映画が完全に失ってしまった
『何か』も非常に大きいですね。
逆に言うと戦前の作品には観念が非常に
少なかったと言えると思います。
  
>チマチマやっていきましょう
そうですね。でも本音はチマチマやる気
はサラサラなかったりします( ̄ー+ ̄)

投稿: kuroneko | 2009年9月 3日 (木) 00時35分

この記事へのコメントは終了しました。

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