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2009年10月 4日 (日)

映画「恐竜・怪鳥の伝説」

2009年に見た映画(七十九) 「恐竜・怪鳥の伝説」

原題名: 恐竜・怪鳥の伝説
監督: 倉田順二
出演: 渡瀬恒彦,沢野火子,牧冬吉
時間: 92分 (1時間32分)
製作年: 1977年/日本 東映
(東京 東京国立近代美術館フィルムセンターにて鑑賞)

2009年 5月鑑賞
(満足度::☆☆☆☆)(5個で満点)

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地殻の異常により富士の裾野に突如首長竜のプレシオサウルスと
翼竜ランフォリンクスが現代に甦りレジャーを楽しんでいた人々は
パニックに陥る。「ジョーズ」(1975)の大ヒット等の影響で巨費が投じられ
製作された和製パニック映画。


最初期の「映画体験」は子供の頃にいつのまにか所有してた
SF怪獣映画図鑑の類のお子様向けポケット百科ブックだった。

そこには「スターウォーズ」だの「遊星からの物体X」だの「エイリアン」
だのに登場する怪物達が怪しげな図解入りで掲載されていた。

現実と空想の区切りがまだまだつかない10才にも満たない少年に
とってはその本に白黒写真で微妙にいい加減なオリジナル感溢れる
解説で掲載されている怪物達はもしかしたらこの世界のどこかに
実在するかもと恐怖させる迫力があった。

その本の中で一際不気味なリアリティに満ちていたのが本作の
ハイライトシーンの一つである女性がボートに乗っているところを
突如湖面から顔だけ出したプレシオサウルスに襲われ片足を
喰われる(!)シーン
の写真だった。

マジでトラウマ
お陰で子供の頃は湖や海でボートに乗るのが無条件で怖かった。

あれから過ぎること実に20数年。。先行してこの本によって刷り込まれた
作品を歯抜けながらも確実にプログラミング通りに掲載されていた
SF映画を好んで踏破して遂に最もトラウマとなった個人的問題作に
辿り着いたのであった。。!

率直に言って
メタクソな映画であった。
ツッコミ所満載というよりもツッコミ始めたらその底なし沼のような
区切りの無いメタクソなシーンの連続に嵌ること受けあい。

言うまでもないがプレシオサウルスとランフォリンクスの造詣は
生物学的な考証などどこふく風の素晴らしき『大怪獣』に仕立て
られていて
え~と哀しかったっす。

何が哀しいって骨格とか体格から生じる自重とかをほぼ完璧に
無視したその二大怪獣の大乱闘の無茶ぶりがね、、
もう涙無しには観られないです。

轆轤首のようにどこまでも伸びていく(無限か?)プレシオサウルスの首!
ピクリとも動かない翼で自在に大空を飛び回るランフォリンクス!

汗だくで撮り切ったであろう邦画怪獣映画史上屈指の無茶ぶりな
格闘シーンを作り出したスタッフに拍手!

それでも脱力がひたすら続く前半に対して
ある瞬間の怪獣達の登場シーンではここ最近のVFX怪獣映画をも
確実に凌ぐセンスオブワンダーな映像が存在することも事実である。

特に女性を襲うシーンのほんの幾つかは"怪獣"の造詣の稚拙さと
撮影の強引さが見事にプラスに働いて確実に世にも恐ろしい襲撃シーン
となっていて満足した。ほんの数秒だけどね。

渡瀬恒彦演じる主人公の男の父親が遺したという
「自然は飛躍しない」というなかなか意味のあるお言葉が劇中で何度も
繰り返されるのだが、、

この映画脚本から撮影から怪獣の造詣から役者の演技から何から何まで
全てが飛躍し過ぎですから(゚д゚;)

、、、
さらば
少年の日の思い出よ。
さらば
「ジョーズ」の影響で作られて仇花となることを運命付けられて
作られて無茶ぶりを強制された怪獣達よ。
安らかに眠れ。

何だかんだ言って満足( ̄ー+ ̄)


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