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2010年1月14日 (木)

映画「バトル・オブ・リガ」

2009年に見た映画(九十六) 「バトル・オブ・リガ」

原題名: RIGAS SARGI
監督: アイガース・グラウバ
出演: ---,---,---
時間: 118分 (1時間58分)
製作年: 2007年/ラトビア
(東京 東京国立近代美術館フィルムセンターにて鑑賞)

2009年 6月鑑賞
(満足度:☆☆☆+)(5個で満点)

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第一次大戦後、ロシアからの独立を果たしたラトビアの首都リガを舞台
にして内戦から独立に至るまでを描く戦争映画。

ラトビア映画とはどんなもんだろうかと思い、観に行ったわけだが
基本的な映画としての文法も、もしかしたら現場のスタッフまで
ハリウッド臭が漂い、後半からはやや興味を失いながら観た。

セットや衣装、カメラワーク、物語の展開も斬新なものは残念ながら
とくに感じられず。頭脳は優れないが勇敢な男達が出てきて集い、祖国の
衰退を憂い、主人公が気は優しいけど女が苦手で間が抜けてて、
女は美しくて気が強くて男顔負けに戦火を潜る。クライマックスは
破れかぶれの決死の突撃とよく判らない幸運と某大国の腹黒い援軍で
何となく勝利するわけだけども、フォーマットの完成度の高さと卒の無さが
気になっていまひとつ盛り上がれなかった。

ハリウッドが莫大な金をかけて構築した全体の"乗り"をそのまま拝借
すればそれなりの完成度は保障されるし音楽も付けやすいし俳優の
演技も色々やりやすいだろうが「絶対的に譲れない何か」は伝わってこない。
もう少し「ラトビアらしい映画を撮ってみせる」という気概が欲しかった
ところだ。

カメラワークは一部気合いが入っていて、爆撃されて街のど真ん中に空いた
大穴に水浸しでヒロインが呆然自失となって寝転がるとか悪くない
シーンも幾つかあったことはあった。

ラトビア自体が大戦前はロシアやドイツに割譲されたり蹂躙されたり
大戦前後もソビエトに侵略されて大量にラトビア人が殺害されたりと
なかなか大変な歴史を持った国であるわけだが。

その悲運な歴史からなかなか生半可では「独自のフォーマット」など
構築しようもないことが、本作の映画としての箱がとてものしっかりして
いながら借り物感もまた強く感じさせるところから帰納的に残酷な
歴史と立ち位置を感じてしまう。

超低予算でも構わない。『俺達だけで作った俺達の叫びを聞け!!』みたいな
作品が作られ世界に発信されることを願いたい。我が国はそういう意味では
全くもって恵まれている方であろう。良質なテキストもふんだんに残っている
わけだし。


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コメント

戦争映画はえてしてプロパガンダに使われるものですし
アメリカ資本でアメリカ人スタッフがこの映画作っててもおかしくないですね
アメリカは民間工作組織の使い方うまいから

投稿: 万物創造房店主 | 2010年2月 6日 (土) 12時34分

ウクライナで起こったオレンジ革命(2004)を思わせる
ような映画です。何か凄いことが起こったような、
それでいてとても大切な何かはしっかりと削ってあるような。
 
フォーマットが完全にボーダーに達しながらも
同時に失礼ながら『映画のお手本』とは成り得ないような。
魂(たまし)が何者か鮮やかに抜かれているような。。

苛立ちを禁じえない自分がいましたです。

投稿: kuroneko | 2010年2月 7日 (日) 22時20分

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

投稿: 投資の入門 | 2014年7月 6日 (日) 11時41分

投資の入門様、いらっしゃいませ。
 
>とても魅力的な記事でした。
 
ありがとうございます!\(^^)/

>また遊びに来ます!!
 
お待ちしております!!(^o^)

投稿: kuroneko | 2014年7月 6日 (日) 23時24分

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