映画「瞼の母」
2009年に見た映画(九十四) 「瞼の母」
原題名: 瞼の母
監督: 加藤泰
撮影: 坪井誠
美術: 稲野実
出演: 中村錦之助,木暮実千代,大川恵子
時間: 999分 (99時間99分)
製作年: 1962年/日本 東映
( にて鑑賞)
2009年 6月鑑賞
(満足度:☆☆☆☆)(5個で満点)
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渡世人"番場の忠太郎"(中村錦之助)は母を捜し求め、やがて
再会を果たすが、、
撮影の坪井誠は
昭和残侠伝 唐獅子仁義(1969)
宮本武蔵 般若坂の決闘(1962)
宮本武蔵(1961)
その他数多くの作品を手掛けている。
昭和残侠伝 唐獅子~は未見だが宮本武蔵は両方共、スケール感、
カメラワーク共に素晴らしい。
美術の稲野実 は
検索してみるとそれほど沢山の仕事はないが
本作での"画"は全体的にクオリティがとても高く両者と加
藤泰との相性も良いように観ていて思えた。
素晴らしい美術を隅々まで映そうとする配慮とそれにしっかり応える
チームワークが感じられて最後まで何だか嬉しい。
中村錦之助は感情の起伏の幅の大きさを表現するのが上手いので
宮本武蔵や坂本龍馬などのヒーローを演じるのがとても絵になるわけ
だが本作でも母を恋焦がれる男を全く過不足なく演じている。
共演する某若手一名が終始グダグダなのが残念。根性の入ってない
グダグダな若者の役だけど、役を越えて演技が全くグダグダ。
主役もスタッフも皆一流の仕事をしているが何かこの若者一人で映画を
駄目にしている。もとしっかり演技できる人をキャスティングしていれば
映画全体がさらに底上げできたのではなかろうか。
まあ、それはそれで仕方無いので見ないフリをするとしてとにかく
美しい画面を観ているだけでも充分満足。
加藤泰や中村錦之助を知らない人でも充分に楽しめると思う。
両者のどちらかが好きな人は必見。
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