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2010年5月 7日 (金)

news「佐藤慶死去」

news「佐藤慶死去」

俳優の佐藤慶さんが死去
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存在感のある演技を見せた佐藤慶さん 映画やテレビで活躍したほか、
ナレーションでも知られる俳優の佐藤慶(さとう・けい、本名・佐藤慶之助
=さとう・けいのすけ)さんが2日午後4時19分、肺炎のため死去した。
81歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男、純(じゅん)氏。

 福島県会津若松市出身。会津若松市役所に勤務するかたわら劇団を結成し、
演劇活動を続けた。上京後、昭和27年に俳優座養成所の4期生となる。
同期には、仲代達矢さん、佐藤允さん、宇津井健さんらがいた。
34年には小林正樹監督の「人間の條件/第三・四部」で映画初出演を果たした。

 「青春残酷物語」で愚連隊の兄貴分を演じたのをはじめとして、
「日本の夜と霧」「白昼の通り魔」などほとんどの大島渚監督作品に出演。
46年には大島監督の「儀式」でキネマ旬報主演男優賞、新藤兼人監督の
「鬼婆」ではパナマ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した。

 舞台では55年、「イーハトーボの劇列車」で紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。
テレビでは、NHK大河ドラマ「太閤記」での明智光秀役や「徳川家康」での
武田信玄役を好演。NET(現テレビ朝日)の「白い巨塔」(42年)では主役、
財前五郎役を演じるなど、映画やドラマで存在感のある俳優としての地位を築いた。
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[http://sankei.jp.msn.com/obituary/100506/obt1005061135000-n1.htm]
2010.5.6 11:34

「不気味な底光りを感じさせる役者」
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映画評論家の佐藤忠男さん 

「『青春残酷物語』をはじめ、大島渚監督の作品は佐藤さん抜きには成立しない。
冷酷非情な役が得意で、権力の権化としての『絞死刑』『儀式』、権力に対抗する
『白昼の通り魔』と、両方の役が演じられる、切れ味鋭く不気味な底光りを感じさせる
役者でした。でも、本人はおとなしくて映画のような激しさは感じられない人。
惜しいことをしました」
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[http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100506/tnr1005061219004-n1.htm]
2010.5.6 12:17

 

俳優の仲代達矢さん「兄貴のような存在」
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俳優の仲代達矢さんのコメント 

「佐藤慶とは俳優座養成所第4期生として、演劇の勉強をした間である。
2~3歳年上であったこともあり、新劇とは何か、体制に反抗する精神とは
何かを教えられた。まさに兄貴のような存在だった。佐藤慶の本物志向の精神は、
その後の私の俳優人生に強い影響を与えている」
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[http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100506/tnr1005061557008-n1.htm]
2010.5.6 15:52

 

佐藤慶はかなり好きな役者だった。
氏の演技を本格的に注目して観だしのはほんのつい最近のことなので
この度の訃報は残念極まりないことだが役者としては長寿の方ではなかろうか。

「人間の條件」(1959)、「大悪党」(1968)、「剣鬼」(1965)、「刺青」(1966)、
「鬼の棲む館」(1969)、「東京裁判」(ナレーション)(1983)、、

「人間の條件」での新天地を求めて脱走する兵士の役を始めとして、役柄の多くは
体制に迎合することを決して潔しとはしないが最後には敗北していくという
アンチヒーロー像が多かったがその"負けつつも一人の人間としての意地とプライド"を
捨てまいとする自然な演技はどの作品にも人間模様の作品としての厚みと輝きを
与えていた。演技の根底に置かれた演技として織り込むことが実は難しい日本人
的な組織への徹底的な組み込まれ方は公務員として勤務した前半生の経験と
そこでの眼前で展開された人間模様の観察の結果なのだろう。

「大悪党」で女を食いものにする卑劣なヤクザを役者としてきちんと演じているが
その細部においては相手役の緑魔子への実に細かい配慮と監督の要求に
どこまでも応えようとする誠実さもまた画面から滲み出ていていた。

大作にして長編ドキュメンタリーの「東京裁判」でもまた、どこまでも誠実・実直に
与えられたナレーション役を務め監督の小林正樹に声で応えつつも、そこには
佐藤慶の戦勝国側の理不尽且つ一方的な要求とそれを受け入れるしか術の
ない日本への静かな怒りも確かに感じられるものがあり、作品を単なる記録映画
以上のものに高めることに貢献している。

まだまだ未見の作品も多くあるが、氏が一個人として俳優のスキルとして培って
きた複雑な内面を存分に描いた作品が充分にあったとは言い難いのではないか。
佐藤慶ならば、如何わしさとエゴイズムとごく僅かな誠実さを同時に合わせ持った
『人間』という厄介極まりない生き物を映画という媒体に焼き付けることは可能
であったのではないかと思う。

「実際に会ってみたい」俳優というのはそれほど思い当らないが氏には出来る
ことならばお会いして、映画や俳優業とういうものについてその考える所を
聞いてみたいと思える人だった。

これからも貴方が出演された諸作品ではその演技に注目させて頂きます。
どうか安らかに眠ってください。

合掌。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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