観_10_09_22
万物創造房にて映画を鑑賞させて頂く。
自分が生まれる少しまえに自決したある作家の
行動の軌跡と遺した作品から推定される内面的な
軌跡を想像して作られた映画。内容の評価を抜きにすれば
「映像作品」としては相当に良く出来ていると言える。
気になった箇所は数多くあるが、最も気になったのは
この作家の恐らくは最も有名な作品から用いたことが
明白であるシークエンスの一つは、同じく同名小説を
扱っているがその扱い方は単なる原案に過ぎないと言って
いい程度の某作品が丸々拝借されていてあたかも小説そのもの
の中身のように描かれているという点である。問題の小説を
読んだのは十年くらい前なので自分の勘違いかもしれないが。
とりあえず、店主さんと随分前から交わしていた約束が
果たせたことは大変目出度く、鑑賞後も明け方まで快く
映画談話にお付き合い頂きとても楽しい一時を過ごせた。
ホテルに帰り、ベッドに潜りこむ頃には外は明るくなりかけて
いた。こうして第一回京都映画サミットは遂に幕を開け、
その第一部は無事に終了したのだった。
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コメント
>某作品が丸々拝借
どうやら某作品は主人公の友人の名前に変更があるようですが
今回は小説通りだったので、小説を全く読んでいないということはないと思います
まぁ映画の方がより印象に残っちゃって、そちらに寄った映像になっちゃったんじゃないでしょうか
投稿: 万物創造房店主 | 2010年9月27日 (月) 17時44分
>そちらに寄った映像になっちゃった
う~ん、どうでしょう。。
サミットでもお話ししましたが
市川崑監督、市川雷蔵主演の「炎上」(1958)は
原作の「金閣寺」とはなかり違うんですよね。
そして「mishima」は「炎上」の方に余りに近すぎますね。
まあ仰るように読んでないとは思えないですが、
あの自信たっぷりの描写だともしかして
読んでない可能性も捨てきれないと思います。
戦前だって日本のチャンバラ映画の出来の良い
箇所を切り張りしてドキュメンタリーのように扱って
日本人は人斬り大好きのクレージーな国だという
プロパガンダ映画が平気で作られたわけですし。
投稿: kuroneko | 2010年9月28日 (火) 01時58分