« 映画「流れる」 | トップページ | 映画「怪談 お岩の亡霊」 »

2010年10月11日 (月)

news「池部良死去」

  
  

俳優の池部良さんが死去
-------------------------------------------------
 「青い山脈」など戦後を代表する映画で知られる俳優の池部良(いけべ・りょう)さんが
8日午後1時55分、敗血症のため、東京都内の病院で死去した。92歳だった。
東京都出身。葬儀・告別式は近親者のみで済ませた。

 昭和16年、立教大学文学部卒業後、東宝シナリオライター研究所研究生になった。
しかし、すぐに俳優へ転向し、同年7月に「闘魚」で映画デビュー。現役入営し、
中国、ニューギニアを転戦後、陸軍中尉として復員。軍隊生活のブランクを経て、
24年「青い山脈」、25年「暁の脱走」で主役を務めてスターとしての地位を確立した。

 27年の「現代人」、31年の「早春」、32年の「雪国」などで演技派としても認められ、
東映のやくざ路線へと幅を広げた。40年から47年にかけて9本続いた「昭和残侠伝」
シリーズでは、高倉健の演じる主人公の兄弟分・風間重吉役が当たり役になった。

(略)
-------------------------------------------------
[http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/101011/tnr1010111545012-n1.htm]
2010.10.11 15:45

  

佐藤忠男氏「異色の俳優だった」…池部さん死去
-------------------------------------------------
 俳優の池部良さんが亡くなったことについて、映画評論家の佐藤忠男さんの話

「明るく、理知的でユーモアのある近代的な二枚目役だった。特に『青い山脈』では
戦後社会の開放感をよく表現していた。それまで、二枚目はうまく演技をする必要は
ないとされていたが、 任侠 ( にんきょう ) ものでは、風格があり、演技もうまくて
びっくりさせられた。映画が文化的な力を持ってくる中での存在感は大きく、
陰惨な映画でも、彼1人で、客観的に人間を表現することができた異色の俳優だった」
-------------------------------------------------
[http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20101011-567-OYT1T00533.html]
読売新聞2010年10月11日(月)19:30

  
  

池部良という俳優の名前と顔がはっきりと一致して観るようになったのは
「昭和残侠伝 死んで貰います」 (1970) からだ。高倉健演じる主人公を強力に
サポートする頼もしい兄貴分役(重吉)をとても抑制の効いた重心の安定した演技
だった。それからしばらくして観た小津安二郎 の「早春」(1956)では、復員してからの
残された青春を謳歌するサラリーマン役を好演しているが、「どうしてこれほど、
他人に優しくして感情を抑えることができるのだろうか」と演技を超えて疑問に
思った。そこで検索してみると、24才で召集された後は戦場を幾つも見て、
自分の乗った輸送船が撃沈されたが泳いで助かっていたり見所の多い好青年
であったのだろう白紙答案であったにも関らず下士官候補生となり少尉となっている。

「破戒」(1948) 
「早春」(1956)
「昭和残侠伝 死んで貰います」 (1970)
「直撃地獄拳 大逆転」(1974年)

「直撃地獄拳 大逆転」のようなお馬鹿作品ですら、池部良の演技には
その心にしっかり入っている重たい"碇"のようなものを感じることができる。
怪しげな伝聞や捏造ではない実体としての戦争体験が裏打ちとしてあり、
実体験だからこそそれらを安易には見せない防御壁として、あの笑顔が
あったのであろう。

残された私達日本人に出来ることは先輩達の作品を何度でも
鑑賞して楽しみ、大切に保存し、彼等の足跡の事実もまた覆らないようにし
後世に残していくことだろう。今の所残念だが状況は極めて絶望的である。
絶望的ではあるが危機感を持っている日本人は決して少なくもないことも
また事実であり、希望でもある。

因みに上記の作品の中では、個人的には
「破戒」は必見!
「早春」は是非!
というところだろうか。

お疲れ様でした。
どうか安らかに眠ってください。

合掌。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

|

« 映画「流れる」 | トップページ | 映画「怪談 お岩の亡霊」 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

僕は池部良さんはヤクザものと直撃地獄拳あたりの歳いってからしか印象がないですね
というか、そこらしか見ていない
ま、兄貴分とか親分とか似合う人ですね
アラカンと同じく、器の大きさみたいなものを感じさせられる俳優さんでした
訃報の新聞に載った写真は最近のものらしく、えらい歳いったはって、びっくりでしたけど
92歳なんで当然と言えば当然ですね

投稿: 万物創造房店主 | 2010年10月14日 (木) 13時37分

>えらい歳いったはって、
 
でも92才の割には、、じゃないですかね。
私はここ数年で急に池部良を知ったことも
あって逆に近影のお姿をちょくちょく見て
「歳相応よりはわけーなー」と思っていましたね。
 
これは持論なのですが、戦争を青年以上として
実際に徴兵された人々ってその後の生まれの
人々よりよほど老け込まないで戦後も実に
エネルギッシュに活躍されて且つ長生きされたり
しているのですよね。
 
終戦時は子供か戦争に行った世代よりも後の
人間に限って能書きを垂れて胡散臭いウンチク
を垂れて、そのくせに誰よりもタダ飯同然の
平和を満喫して後世に何も残さずに(残せずに)
暴飲暴食不摂生のツケが溜まってこの世に
未練残しまくって逝ったりしていますね。
因果応報という言葉を感じずにはおれません。
 
「破戒」の池部良は素晴らしいです。
任侠映画での演技とはまた一味違いますよ。
是非!(^-^)

投稿: kuroneko | 2010年10月15日 (金) 01時41分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 映画「流れる」 | トップページ | 映画「怪談 お岩の亡霊」 »