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2010年11月23日 (火)

映画「幸福」

2009年に見た映画(154) 「幸福~しあわせ~」

原題名: Le Bonheur
監督: アニエス・ヴァルダ
出演: ジャン=クロード・ドルオー,クレール・ドルオー,ポール・ヴェキアリ
時間: 80分 (1時間20分)
製作年: 1965年/フランス

2009年 10月鑑賞
(満足度:☆☆☆+)(5個で満点)

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二人の子供を持つ中年に差し掛かったごく平凡な夫婦。
主人公の男の妻は美しく優しく子供達にも問題はなかった。
男が電信局に勤める女性と関係を持つようになってから
何かがほんの少しずつ狂い始める。。

女性監督アニエス・ヴァルダの作品を初めて観る。

人間の他人に決して見せない心の暗部をえぐりだすダークな展開

または

登場人物全員には全く見えないが最初からあった大きな歪が
次第に明らかなり、やがて大変なことに。。

という展開のどちらかを期待してしまい80分は長かった。
本作はクレパスだらけの人間の人生に最初から最後まで
気付かないごく平凡なある家族に起こる非日常を描いた中編だった。

しかし長かったのは退屈だったからではなくて、基本的に登場する
キャラクターは全て独善的な点も含めた上で「良き市民」であり、
その彼らのする行動にもうひとつ感情移入して見れなかっただけのことで

不倫に向かって進んでいく中年に差し掛かったイケメン爽やか男を
淡々と捉えていく地味な展開だけど作品そのものは退屈しない。
むしろ非常に丁寧に撮られていて女性ならではの配慮も
感じられて好感は持てた。

 

最後の紅葉のシーンはとても美しくそして描かれているシーンそのもの
の意味は重いゆえに映像の美しさもまた際立つ良く出来きていて満足。

結婚して数年立つ女性が観たら一番楽しめるのではなかろうか。
楽しめるというのは脳味噌が否応無く思考させられて考えさせられる
という意味で。

ある意味で不条理な展開なんだけど
個人的にはもっともっと不条理な展開を望んだ。
しかしアニエス・ヴェルダはこの世界と人々と映画と観客全てを
きっと愛し過ぎていて観た後で眠れなくなるような
何年も忘れたいのに忘れられないような作品を作るタイプの
監督ではないのだろう。決して悪いことではない。なんとなく
クシシュトフ・キェシロフスキのテイストもあったように思う。
この作品も10年後くらいに観たらもっと高評価して凝視して
観ることになる作品のような気もする。

 

bonheur "ボヌール"と読み"幸せ"の意味とのこと。
語源は bon + heur ="良い"+"時間"(hour) = 幸せ(幸福)。
幸せ(日) = bonheur (仏) = happiness (英)

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