観_11_02_01
都内某所で映画を観る。少年時代に脳に焼きついたトラウマ
映像に決着を着けるために。何かの"予感"を感じていつもの
神社でお賽銭をして手を合わせて後に鑑賞。監督の突然の
訃報のせいだろう。劇場はほぼ満員でしかも前にも別の映画館で
見かけた某映画批評家の方と席が隣り合わせになった。
鑑賞した作品はクライマックスシーンだけを少年時代にテレビで
偶然見て以来の80年代のヴァイオレンス活劇物と70年代初頭の
高度経済成長期の日本における20代から40代の"性の実態"
を追ったドキュメンタリー。
トラウマ作品の方はどれほど酷い作品でもガッカリすまいと
気合いを入れてみたが、極めて優れた作品でとてもビックリ。
さらに自分が尊敬してやまない、邦画における俳優としては
一番といっていい某俳優が出演していることにも二度ビックリ。
カラー作品で某氏を見たのは初めてかもしれない。調べてみると
最晩年の出演作品で出番は短いものの、他の作品と同様に
実に芝居が丁寧で一瞬一瞬を凝視した。少年の日に見た
大殺戮シーンは脚本がとても良く出来ていてシーン自体の
完成度も素晴らしく完全なるエンターティメントとして堪能できた。
ひたすら脳内のメモリーに残しておくに相応しい傑作であり、
敬愛して止まない俳優も出演しているということに何か
運命的なものを感じざるを得ない。もう一つの作品の方は、
インフラが人類史上最も発達し物資も充分にあるという70年代
始めの究極の平和といってもいい状態で、心身の荒廃に身を
費やす老若男女の姿を延々と映していくわけだが、途中の
女になった"兄"と男になった"妹"の再会するまでのロードムービー
ぶりがやたらと素晴らしい。自分は大切な何かを捨てて日々
生きてしまっていることを再確認できて、明日からまたほんの
少しだけだけどある部分において改心して生きていけるような
気がした。忘れ難い日となった。
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