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2011年8月28日 (日)

映画「ローラーとバイオリン」

2010年に見た映画(十五) 「ローラーとバイオリン」

原題名: КАТОК И СКРИПКА/ The Steamroller and the Violin
監督: アンドレイ・タルコフスキー
脚本: A・ミハルコフ=コンチャロフスキー,アンドレイ・タルコフスキー
撮影: ワジーム・ユーソフ
美術: S・アゴヤン
出演: イーゴリ・フォムチェンコ,ウラジーミル・ザマンスキー
時間: 46分
製作年: 1960年/ソビエト

2010年 2月鑑賞
(満足度:☆☆☆☆)(5個で満点)

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 タルコフスキー28歳の時の卒業制作の作品であり初の単独監督作品。
、、、とは思えない画面から迸る作家性と"オーラ"。

 

 少年達の死ぬほど退屈な日常と大人の社会への根拠無き憧れ。
労働者達の圧迫され、且つ劣悪と言っていい環境全般。
40数分の短い物語の中でこれらがとてもよく表現されている。

 タルコフスキーの学生時代の共同監督作品の「殺し屋」も同様であるの
だが、今この作品がどの国で作られたとしてもやっぱりその完成度の高さ
と映像美で話題が世界を駆け巡り一般公開されるであろう。

 建物の解体作業の描写の迫力が個人的にカタルシス感満点で大拍手!
何億円もかけた下手な怪物映画を遥かに凌駕するこのカタルシス感は
一体なんぞね!!巨大な鉄球とカメラが一体となって移動してコンクリート壁を
粉々にしてく。これは建物を人のように捉えて、まるで戦場でのシーンのような
有機的に機能しているカメラワークのせいだ。たった1,2分の長さのシーンだが
この大カタルシスシーンの後で少年と仲良くなる労働者の男がさりげなく

「戦場にいた」

と呟くことでこの大破壊シーンと俳優の芝居が綺麗にリンクする。

 少年と男の思いと二人の邂逅は当然のようにすれ違い、"環"が繋がること
など絵空事の世界ではないのでありえない。

 本作の"世界"の投げっ放し感、儚さにクシシュトフ・キェシロフスキと繋がる
何かを感じる。

 

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