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2011年8月20日 (土)

映画「殺し屋」

2010年に見た映画(十四) 「殺し屋」

原題名: УБИЙЦЫ / THE KILLERS 
監督: アンドレイ・タルコフスキー,M・ベイク,アレクサンドル・ゴルドン、
脚本: アンドレイ・タルコフスキー,アレクサンドル・ゴルドン
出演: ユーリー・ファイト,アレクサンドル・ゴルドン,アンドレイ・タルコフスキー
時間: 20分
製作年: 1956年/ソビエト

2010年 2月鑑賞
(満足度:☆☆☆☆)(5個で満点)

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 とある場末の食堂に二人の"殺し屋"がやってくる。殺し屋は、いつも6時に
この食堂で食事を摂る男を殺しに来たことを店主に告げ、店に陣取る。。
原作はヘミングウェイの同名の短編小説。

 

 アンドレイ・タルコフスキー24歳の時の大学時代の作品(最初期の作品か)。
20代半ばの学生時代の作品!にしてはやたらとしっかり出来ていて関心して
しまった。学校の作品だから、さすがに俳優の演技やセットには当然のこと
ながら大きな制約があるが、その制約の中でも充分に「映画」になっている
ことにただただ驚愕と畏怖。

 基本のセットはただ一つ。小さな食堂と厨房のみ。登場人物はほんの数人。
たった20分間でも、カメラワークから、演出から俳優の演技まで、プロ意識と
いうかアマチュア臭のない基本技術の揺ぎ無い「確かさ」がある。

 2011年の小学生でもパソコンを駆使してそれなりの作品を作ろうと思えば
作れる今、映画学校の学生が本作のような作品を作ったらやはり大変な
注目を浴びて、一般公開されることだろう。真の才能は時代を超越する。

 20分という短さが観ていて全く感じられない。思い出しても、長過ぎず、
短過ぎない適度な長さの極めて優れた中編を観たような大きな満足感が
残っているのが不思議でならない。突然、殺し屋達が食堂に押し入ってきて
テメエ勝手な理屈を述べて居座るわけだけど食堂の従業員達の庶民としての
当然としての暴力というものへの弱さと、合わせ持つ一個の人間としての
強かさもきちんと描かれている。

 本作に続きがあれば、当然のように観てみたいという気持ちがしかと心に
刻まれている。

 製作費用も、作品の時間も、演技のキャリアも、『映画』の本質には実
は関係無いということが学生の作品として実例として示されている恐るべき
作品。後の世界的な名匠が一学生時代に撮った作品として本作から学べる
ことはとてつもなく多くそのコストパフォーマンスの良さもまた半端ない。

 

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