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2011年10月 9日 (日)

映画「恐ろしき一夜」

「恐ろしき一夜」
The Avenging Conscience

原作: エドガー・アラン・ポー
監督: D.W.グリフィス
脚本: D.W.グリフィス
出演: ヘンリー・B・ウォルソール,ブランチ・スウィート,メェ・マーシュ

時間: 58分 [モノクロ]
製作年: 1914年/アメリカ

(満足度:☆☆☆+)(5個で満点)
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 アメリカ映画初のホラー映画と言われているらしい本作であるが、
D.W.グリフィス(1875-1948)が活躍した時代は映画の"創世記"の時代であって、
新しいアイデアが産まれて、それを元に作品を作ってしまれば、それはそのまま
"ニュージャンル"と成り得た時代であるのでその辺の事情を考慮して少し辛目に
観るべきではないだろうかと思う。作品自体はエドガー・アラン・ポーの短編と
詩を元に製作しているとのこと。

 そういうわけで、前半はグリフィスの他の作品にも見られるただ決めた
プロット通りに撮っているだけのような平面的な画面構成と展開で"弛緩"が
感じられて集中できなかったが、後半の主人公が周囲の人間全員に終われる
銃撃戦は混沌としたカオスが感じられてジョージ・A・ロメロの「THE CRAZIES」(1973)
に似た雰囲気があり、なかなか良かったように思う。ただし、前半が退屈したので
1時間という上映時間は長く感じた。

 映画自体の撮影技法や、観客の感情に訴えかける技術はまだこれからの時代
であり音が出るのもまだ先である。よってトーキー以前の映画作品では情報量が
編集で後から足すことが出来ないがゆえに俳優達のその仕草や表情や"間"の
捉え方など観ていて参考になる点は多い。トーキーの時代が幕を開けるのは
本作より10数年後の1920年代後半からのようだ。

 因みに、放浪紳士"チャーリー"が初めて声を出すのは「モダン・タイムス」(1936)に
おける歌のシーンである。1936年においてはすでにサイレント映画は廃れていて、
当時すでにネームバリュー充分のチャールズ・チャップリン(1889-1977)だから
サイレントで食っていけるというのがハリウッド映画界の一般認識であったようだ

 タイトルの"The Avenging Conscience"は直訳がなかなか難しい言葉だ。
"avenging (avengine)"という言葉は余り使われない単語らしい。検索してみると
"an avenging battle"という言葉だと"弔い合戦"になる。無理に訳してみると
「良心に従った復讐」?⇒超訳すると「復讐するは我にあり」になるか(笑)内容に
即しているかどうかはともかくとして、邦題の「恐ろしき一夜」は雰囲気が伝わって
きて悪くない。
 

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