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2011年12月23日 (金)

映画「ゴダールの映画史」

「ゴダールの映画史」
is.twaʁ dy si.ne.ma
Histoire(s) du cinéma

監督: ジャン=リュック・ゴダール
脚本: ジャン=リュック・ゴダール
撮影: ジャン=リュック・ゴダール,ピエール・バンジェリ,エルヴェ・デュアメル
編集: ジャン=リュック・ゴダール
録音: フランソワ・ミュジ,ピエール=アラン・ベス,ジャン=リュック・ゴダール
出演: ジャン=リュック・ゴダール,ジュリー・デルピー,サビーヌ・アザマ,
アラン・キュニー,ジュリエット・ビノシュ,セルジュ・ダネー,ジャン=ピエール・ゴス

時間: 268分 (4時間28分)
製作年: 1998年/フランス・スイス

(満足度:☆☆☆☆☆+)(5個で満点)
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存在そのものが「映画史」であると言っても過言ではない賛否両論の
巨匠ジャン=リュック・ゴダールによる8章立ての映画講座であり、映画入門。

 

第1章 (1A) (51分) 「すべての歴史」
第2章 (1B) (42分) 「ただ一つの歴史」
第3章 (2A) (27分) 「映画だけが」
第4章 (2B) (29分) 「命がけの美」
第5章 (3A) (27分) 「絶対の貨幣」
第6章 (3B) (27分) 「新たな波」
第7章 (4A) (28分) 「宇宙のコントロール」
第8章 (4B) (37分) 「徴は至る所に」

 
 
1A 「すべての歴史」   
1B 「ただ一つの歴史」


 1Aと1Bは綺麗に補完し合うような構成になっている。

 1Aは、JLG(ジャン=リュック・ゴダール)監督自身の思索にふける姿と
古今東西の名作・大作が怒涛の勢いで展開されていく。1Bは、これまた怒涛の
音楽に乗せ血まみれのヒロイン、感情を爆発させる主人公、卑猥な映像が
繰り返したたみかけるように流されていく。

 言わば、1Aは[hitory]という箱(=映像)であり、1Bはその箱の中に詰まった
[music]または、[emotion]ということになる。チャップリン、エイゼンシュタイン、
ヒッチコック、バスター・キートン、Newシネマ、、
    
  
 『映画はキリスト教と同じだ。歴史的事実に基づいていない

 ただ物語があり、ただ信じろと言う。』

 

 『映画が芸術であったことはなく、技術ですらない。』

 

 「映画」がもし「芸術」であれば、ディレクターズカット版や完全版など有りえない。
映画はただ映画でありさえすればいいのだから。しかし映画は『商品』であるから、
利益のためには台詞も音楽も変えられ長さも内容も変更され、性的なシーンは
客層に応じて長く、または短く、あるいは全削除され提供される。

 「映画」が「技術」であれば、技巧の優れた映画こそNo.1にならなければ
ならない。しかし、そんなことは有りえないことは周知の事実である。

 ∴映画は芸術ではなく技術ですらない。JLGの言うことは正しい。

 そして、JLGは、「映画」について後半ではさらに別の定義をする。 



2A 「映画だけが」
2B 「命がけの美」
3A 「絶対の貨幣」
3B 「新たな波」


 「映画」という遠心分離機または、集積回路に翻弄され、その回路の『杜』に
迷い込む人間達をコラージュのように、ただひたすらに散りばめていく。
幾つもの挿入される曲の中で一つの曲が優雅に流れるが何の作品で
使用されたのかどうしても思い出せず観ていて苦しんだ。

「現金(げんなま)に体を張れ」(1956)、「戦火のかなた」(1946)、「罪の天使達」(1943)、
「怪人マブゼ博士」(1932)、「フランケンシュタイン」(1931)、「アンダルシアの犬」(1928)、
フランス映画、イタリア映画、アメリカ映画、邦画、
マカロニウェスタン、小津、ゴヤ、ブルックリン、スーラ、ルソー、モネ、、 、 


 
4A 「宇宙のコントロール」
4B 「徴(しるし)は至るところに」
 
 
 最後の二編は完璧に揺ぎ無く独立した「作品」として成立している。
澱みのないまるで独経のようなJLGの呟きと、明滅する台詞の断片と、
現れては消えて往く作品郡。

 ヒトラーも、アレクサンダー大王も成し得なかった「無数の民への君臨」
映画はなし得た。

 たった一つの、数秒のシーンを世界中の人々が記憶し、反芻する。
 
   
 『政治的奴隷には道徳的自由が必要』

 
 WWⅡの終焉、イスラエルの誕生、絶え間ないテロルの世界へ、
チェ・ゲバラ、ゲリラ、戦後社会の欺瞞、、
女、女、女、、、、


 多分、JLGは"ドS"で"ドスケベ"であろう。JLGの諸作品に出てくる女は
ほとんど全て過剰なまでに美しく悩ましい。そして"ドS"で"ドスケベ"であろうが
これほど品のある男もまたそうはいないであろうと思う。

 JLGは「映画とセックス出来るなら」躊躇無く"する"であろう。
そしてJLGは時代に枕して、映画と寝た男なんだ。

 羨ましい。

 

『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』
『政治的奴隷には道徳的自由が必要』


 
 

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