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2016年1月 9日 (土)

映画「深夜の告白」

「深夜の告白」

原題名: DOUBLE INDEMNITY
原作: ジェームズ・M・ケイン
監督: ビリー・ワイルダー
脚本: ビリー・ワイルダー,レイモンド・チャンドラー
撮影: ジョン・サイツ
音楽: ミクロス・ローザ
出演: フレッド・マクマレイ,バーバラ・スタンウィック,
エドワード・G・ロビンソン,ポーター・ホール,ジーン・ヘザー,トム・パワーズ

時間: 107分 (1時間47分)
製作年: 1944年/アメリカ

(満足度:☆☆☆☆+)(5個で満点)
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 ネフとフィリスの最初の出会い。

 細部に注意が払われているほどに「時代」を感じさせる台詞。

 普段は、映画を観ると眼前で展開した物語そのものと戯れていたくて、
その作品の工程に関する情報は仕入れたくないのだが、ビリー・ワイルダーの
作る映画は、よく出来た建築物のようにその設計図を見たくなり、骨組みに
注目してもう一度観たくなる気がする。

 本作は、細部に渡って妙にリアリティのある展開だと思いつつ観ていたが、
やはり、原作は1927年に起きた「ルース・スナイダー事件」という現実に
起きた事件を基にしている模様。

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 ・保険金詐欺を精密に描いた最初期の作品。
 ・ファム・ファタールを描いた最初期の作品。
 ・フィルム・ノワールの原型となった作品。
 ・ウディ・アレンは、この作品を「史上最高の映画」と評し、賞賛している。

ウィキペディアより。
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 この作品から、数多のフィルム・ノワール,TVドラマが産まれていった。
源流となった作品である模様。

 物語のハイライトであり、物語の展開上において最も"不気味な"シーン
である駅でのシーンは実際のロサンゼルス駅でロケが行われて、当時の
時代は治安が悪かった中で撮影が敢行されたとのこと。ただならぬ緊張感
画面と主要キャスト二人から感じられるのだが、そういった実際の現場の
悪条件も奏功しているように思う。

 主役の一人ファム・ファタール"フィリス"を演じたバーバラ・スタンウィック、
ある意味でどこまでも"普通の男"ネフを演じたフレッド・マクマレイ、
結果的に一番美味しい役となったかもしれない調査員キーズを演じた
エドワード・G・ロビンソン、ほんの少しの事情の違いでそれぞれは、
キャスティングされなかったかもしれず、その僅差と思われる出演事情も
「砂上の楼閣」を死守する側と、攻める側の攻防のリアルな空気作りの
絶妙な隠し味になっているように思う。

 レイモンド・チャンドラーとビリー・ワイルダーによる共同脚本であることが
オープニングに輝かしく「誇らしげ」に?大文字で宣言されるが、内実は、
高齢のレイモンド・チャンドラーと制作当時は三十代でイケイケのビリー・
ワイルダーは大変折り合いが悪かっただけでなく、レイモンド・チャンドラー
は原作が大嫌いで会議に出席した原作者のジェームズ・ケインの前で
原作を激しく貶したという。

 、、といったトピックと、多くの"偶然の積み重ね"が結果的にプラスに
働いていることと、エポックな作品、後続に対しての「豊かな源流」となる
作品とは相関関係があるように常々思う。

 しかし、だからと言って、相関関係があるからといって、エポックであるとは、
『帰納しない』

のが、映画の面白さであり、人生というものもまた然りなのであろう。

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