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2016年5月15日 (日)

news「元子役、逮捕」

 

元子役、逮捕「警官が彼であることに気付き…」
2016/5/14 13:32
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1986年のディズニー映画「ナビゲイター」でデイヴィッドを演じていた元子役の
ジョーイ・クレイマーが、カナダで銀行強盗を働き、逮捕された。ジョーイは
4月28日、肩までのカツラをかぶり、濃い色のジャケットを着て、カナダの
ブリティッシュ・コロンビア州にあるスコシア銀行を襲ったという。変装して
いたものの、別の事件でジョーイと関わったことがある警官が彼であることに
気付き、ジョーイは5月1日に逮捕された。
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 「ナビゲイター」(1986)は10代の頃、大好きだった作品の一つで、上京してからも
人にも勧めたこともある作品だ。子供向けの作品としては、演出全般に無駄がなくて、
映像も音楽も洗練されていた秀作だったと思う。もし今、手元にあればきっと懐かしい
だけでなくて普通に楽しんで最初から最後まで鑑賞することだろう。そして、関心して
ブログに感想を書くことだろう。

 今回、記事自体は残念な事件なのだが、懐かしく思い出しつつ作品情報を改めて
確認すると音楽は何と「バック・トゥ・ザ・フーチャー」他多くの大ヒット作を手掛ける
アラン・シルヴェストリだった。「ナビゲイター」という作品は知らなくても、恐らくこの
作品のサントラの音を耳にしたことがある人は割といるように思う。一度聴いたら
忘れることのない且つ作品の世界観と調和した優れた仕事であった。

 浦島太郎状態となった主人公が人類に友好的な宇宙人が乗ってきたUFOを一緒に
駆って飛び回るシーンや他のCGの出来も当時としては充分に及第点で、心地よい
音楽と飛行シーンの爽快感を味わいたくて少年の当時時折観たものだった。

 同作品の監督を務めたランダル・クレイザーは自分と同世代の人間は恐らく必ず
観ているだろうブルック・シールズ主演の「青い珊瑚礁」(1980)を手掛けていてもしか
したら子供が好きなのかもしれない。

 さて、逮捕されてしまったジョーイ・クレイマーは少年の頃のキャリアから次の
ステップアップが出来なかった末の顛末のようだが、映画やテレビの子役が堕ちていく
(堕ちた)ニュースは日常的であり、最早、一つのカテゴリーを成しているといっても
いいだろう。子役時代に得た所謂代表作なりヒット作なり以降、経済的な苦境に陥った
わけでもないのに人生を転がり落ちていく人もよく目耳にするところが興味深い。

 若い頃にチヤホヤされて、富と名声を手にしてしまうと、なぜ転落していくことが多いの
だろうか。

 転落せずに、キャリアをきちんと再構築して大人になれている人々は大概は、早くに
自覚的に子役時代の自分と決別することにきちんと時間を割いて対応しているように
見える。

 「社会の一員としての人間」形成を肯定するのであれば、経済的な成功と失敗に
関わらず、次のステップに進むための"カウンセリング"が必要であるということを
"彼ら"の人生の足跡は示しているのかもしれない。

 その"カウンセリング"を専門の人間に任せるのか、友人・知人との暮らしの中で自ら
得ていくのか、もっとアグレッシブな選択をするのかのチョイスは、結局は世間一般の
人間と何一つ変わることはない。

 「ナビゲイター」で主役のデイヴィッドを演じ、時が流れ流れて強盗を働いて逮捕
されてしまったジョーイ・クレイマーは自分を含めた世界中に少なからず作品を
楽しんで、そのことに感謝している人間がいて、誰もが知る大傑作とは言わないまでも、
一個人の人生から比較したら大金と時間と多くの人間の労力が費やされた作品に
関わったことについて今一度冷静に考えて、社会の一員であることを自覚して生きて
いって欲しいものだ。

 

ナビゲイター(1986)
90分 アメリカ/ノルウェー
監督: ランダル・クレイザー
脚本: マイケル・バートン,マック・マクマヌス   
撮影: ジェームズ・グレノン   
音楽: アラン・シルヴェストリ   
出演: ジョーイ・クレイマー,ヴェロニカ・カートライト,サラ・ジェシカ・パーカー

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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