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2016年5月20日 (金)

映画「情婦」

「情婦」

原作: アガサ・クリスティ
監督: ビリー・ワイルダー
脚本: ビリー・ワイルダー,ハリー・カーニッツ
撮影: ラッセル・ハーラン
音響: ラルフ・アーサー・ロバーツ
音楽: マティ・マルネック
出演: タイロン・パワー,マレーネ・ディートリッヒ,チャールズ・ロートン
エルザ・ランチェスター,トリン・サッチャー,ジョン・ウィリアムズ,
ヘンリー・ダニエル

時間: 117分 (1時間57分)
製作年: 1958年/アメリカ

(満足度:☆☆☆☆+)(5個で満点)
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 よく練られた脚本と優れた俳優陣・スタッフワークに酔いしれる。
洗練されているとは言え、ビリーワイルダーといえども説明的な台詞が多いのには
逆に新鮮な感じ。終盤のウィルフリッド(チャールズ・ロートン)の台詞は、脚本全体が
きちんと作りこまれているゆえに増長とも思える。

 看護婦ミス・プリムソル役のエルザ・ランチェスターがやたらと愛らしくて
「輝いているなーこの人」と"萌え"つつ観ていたらやはり本作で助演女優賞を受賞して
いる。本作で終始圧倒的に美しい"ヒロイン"は彼女である。

 因みにエルザ・ランチェスターは「フランケンシュタインの花嫁」(1935)では
"花嫁役"をやっている!主役のチャールズ・ロートンと実人生では夫婦であり、
本作の劇中において「息がピッタリ」なのは当然なのかもしれない。

 これほど"役として夫婦を見事に演じている夫婦の俳優"は観たことないかも。

 夫婦だとは知らないで観て充分に堪能したけど、今後もう一度知った上で見れば
随所にユーモア溢れる二人のやり取りは爆笑を禁じえないだろう。

 知らなくても楽しめ、知ればさらに楽しんで観れる完成されたキャスティング。
チャールズ・ロートンは秀逸な脚本に負けないこちらも完成された且つ貫禄ある
演技で本作で主演男優賞を受賞している。

 物語上のヒロインというか最重要人物のマレーネ・ディートリッヒは
エルザ・ランチェスターの演技をどう思ったか、、

 ウィィペディアによると、原作者のアガサ・クリスティーは映画化された自身の
作品の中では本作が一番のお気に入りだとか。

 ビリー・ワイルダーは母親をアウシュビッツで亡くしている経験から
「シンドラーのリスト」の製作に意欲的だったとのこと。スピちゃんに譲ったということ
であるが、ビリー・ワイルダーはコメディ作品によってで世界的な評価を受けたが、
前半生ではシリアス物を多く手掛けている。
  
「失われた週末」(1945)において映画史上初めて

"アル中"の恐怖と、その症状の深刻さ

を白日の下に晒し、ハリウッドの暗部を正面から描き、ルイス・B・メイヤーを
激怒させたというワイルダーがホロコーストをテーマにした作品を手掛ければ
大変な物議を醸しだした作品となったことだろう。

ワイルダー版「シンドラーのリスト」観たかったなあ。

 ビリー・ワイルダーの作る『映画』という文法と構成の上手さにはいつも
称賛することをつい忘れて執念のような物を強く感じる。一体、彼の脚本、監督の
映画を観て世界でどれほどの人間が映画の道を志したことだろう。。

 

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