2007年11月に書いた記事を旧ブログからお引越し。てっきり、
とっくに引越し済みかと思っていたがまだであった。友人Mさんより
「ゾンビの語源を知っているか?」
との問い合わせメールが届き、自分の過去記事にアクセスして、
かいつまんでご返信。かいつまみ過ぎたような気もしたが、少しは
役立った模様で良かったというところか。
さて、2007年当時、以下の記事に書いてあるように
「ンムゾビ」
なる言葉はネットの大海で"一件もヒットしない"という超レアレアな
謎の言葉であった。勇んでネット上に史上初めての一歩を記した
(かもしれない)拙ブログ以外は。
あれから7年。。
A long long time ago..
今や、ネットは、膨張に膨張に膨張を続け、携帯とすっかり融合し、
携帯を駆逐し、SNSとスマフォが逆にネットを侵食するという逆転現象が
起きて久しい。
そして、目出度く?「ンムゾビ」も幾つものサイトがヒットするようになった。
それは、つまり、ゾンビというものがより、我々の"身近"になった証拠でも
ある。それは、つまり、例の恐るべき伝染病とも無関係ではない(かもしれない)。
それは、つまり、ほら、窓の外に見える人影(のようなもの)をよくごらん。
ほら、もっとよく、、ほら、扉を弱弱しく叩く音。ほら、、階段を不器用に
上がってくる音、、ほら、ほら、すぐ後ろに、、ほらあぁぁぁぁぁ!!(゚д゚)
以上、「ホラー」の起源でした。m(_ _)m (←嘘です)
以下↓
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読んだ本(二)「魔獣境図書館 -菊池秀行のあと書き読本」
正確に言うと「読んだ」ではなくたまにペラペラめくって
気に入った箇所だけ読んでいる本。
菊池秀行氏の諸作品の著者自身による「あと書き」のみを
延々と収録している本である。数ヶ月前に古本屋で購入
したけどこれは個人的にクリーンヒットとなった書籍だった。
ほとんどの稿で菊池氏の映画の感想(主にホラー映画)や取材
旅行の体験談等等について触れていてコラムとして完成度が
高くて実に面白い。
さらに本書を刊行するにあたって掲載しているあと書きの
全てにちょっと驚くほどの量の著者自身による脚注が追加
されていてサービス精神に溢れていて且つこれがまた読ませる。
興ざめさせるような後書き以外の余計な記事が一切なく見事な
『企画意図の勝利』と宣言していい本である。拍手\(^^)/
さて、本書の巻頭にあるあと書き(ヤヤコシイ(^^;))では
J・カーペンターという映画監督の作品に触れたあと
"ゾンビ"は本当は"ゾンビー"じゃないのかと述べていて
さらに脚注では
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"本当の語源はンムゾビ。ちゃんと調べたのだ"
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(本書 「魔界都市 <新宿>」あと書きの脚注)
と語っている。
秋の旅行の際に見つけたとある京都の雑貨屋の店主さんは
ホラー映画を含むB級映画全般についての造詣が実に深いので
運営するサイトに"ンムゾビ"について書き込ませて頂いたところ
"ンムゾビ"なんて検索してもHitしないぞーとのお答え。
自分で検索してみるとなるほど一件もみつからない。
「世界は検索で回っている」と言っても過言ではないこの
ご時勢に
大家が断言した名詞が一件も見つからないなんて天邪鬼
な私は逆に面白れーってなもんで検索しているうちに
いくつかのサイトがHitした。
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「ゾンビ」の語源は「ンザンビ(Nzambi)」である。
(中略)
そして奴隷たちによってアフリカから持ち込まれた
「ンザンビ≒ゾンビ」という言葉は 「霊」「お化け」といった
意味となり、ゾラやハーンの話に登場している。
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Fantapedia~幻想大事典のゾンビ(zombie)の項
まずゾンビは zombie と書くと。菊池氏の"ゾンビー"ではないか
という指摘には私は同意。でも末尾伸ばすのは面倒くさいので
日本語では"ゾンビ"でオケでしょうとも思う。
問題は"ンムゾビ"で、どうも菊池氏は"Nzambi"という単語を
見つけ、単純に"Nmzabi"と見間違え
"Nmzabi" = ンムザビ(?) = ンムゾビ(?)となったと思える。
もしかしたら単語を見つけたのは苦労して蒐集したボロボロの
小さな辞書か何かで
"Nmzobi"
とでも見えたのかもしれない。
菊池氏のあげ足を取りたいわけでも、また別に間違いを指摘したい
わけでもなく(恐れ多い!)webが普及する前にほとんどニアピンで
「ゾンビの語源」を自己調査して言及している氏にまずは敬意を評し
たくて書いてみたのと、、
今この瞬間もあらゆる情報がwebという人類が産んだギザ巨大(^^)
な蜘蛛の巣に"菊池氏の「ンムゾビ」発言"について述べている
サイトが[一件も見つからない]という現状も何やら淋しいので
せっかくだからupしておくしだい。
松尾スズキの言葉を借りると
"世はおしなべてまんべんなくあれ"
というところか(^^)
(松尾氏がこの言葉の産みの親かどうかは置いておく)
とここまで書いておいて本書の単なる"誤植"の線が一番強いけどね(^^;)
ちなみにゾンビの語源についてはこちらも参考になった。
http://www.k2.dion.ne.jp/~dambala/zombie_mac.html
それにしてもゾンビという言葉とは例えば日本人のごく平凡な
家庭に生まれ育った場合は何歳くらいで出会うのだろうか。。
そして果たして何百人(?)が語源のンザンビまでたどり着き
さらに何人(?)が"ンムゾビ"を知っていることだろうか。。
なぜかアメリカ横断ウルトラクイズを思い出してしまった。(^^;)
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「魔獣境図書館 -菊池秀行のあと書き読本」
菊池 秀行(きくち ひでゆき)著
朝日ソノラマ
これからさらに七年後、、○○フォは、SNSは、ガラケーは、
ブログは、ゾンビは、世界は、そして、ンムゾビのヒット件数は果たして
どうなっているだろうか、、そしてそして、東京漂流日記は"3.0"に
進化しているだろうか。リーマン戦記は、、とっくの昔に終わっている
ことであろう(ーー;)
では、また、七年後。ご機嫌やう。。
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